ここから本文です

ボーナス減少、住宅ローン返済相談急増 大手銀、専用電話や担当増員

11月3日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

ボーナス減少、住宅ローン返済相談急増 大手銀、専用電話や担当増員
拡大写真
大手銀各行は、利用者のためにさまざまな窓口相談に力を入れている=大阪市中央区の三井住友銀行難波支店(写真:フジサンケイビジネスアイ)
 冬のボーナスを減額する企業が相次ぐなか、大手銀行が住宅ローン返済相談の専用ダイヤル開設や、担当者の増員などに乗り出している。大手企業の今冬のボーナスは、過去最大の減少率となる見通しで、ローンを返済できなくなる顧客が多数に上ると懸念されるため。閣議決定された中小企業や個人融資の返済猶予に応じるよう促す「中小企業金融円滑化法案」も、銀行の背中を押しているようだ。

 みずほ銀行は11月に、店が閉まる土日や夜間も対応できるよう専用ダイヤルやホームページ上でのメール相談などをスタートさせる予定だ。「利用者が相談しやすい環境整備」(幹部)に取り組む。

 三菱東京UFJ銀行は春に月約300件だった相談が、夏以降は約500件に急増。リストラや給与減で住宅ローンを返済できなくなった人が多いといい、専門部署の人員を増やしたほか、今月からに早めの相談を呼びかける文書をローン利用者に郵送する。三井住友銀行は9月に支店に相談マニュアルを配布した。

 銀行は利用者の返済が苦しくなった場合、ボーナスでの返済分を月の返済へ振り分けたり、金利の変更や返済期間の延長をしてもらう。勤め先の倒産やリストラなどで職を失った利用者らには、利息分だけ返済する事実上の「返済猶予」を行うケースもあるという。

 銀行が早めの相談を呼びかけるのは、延滞が一度でも起こると約定違反となり、返済方法などの変更に制約がかかるため。本来なら救済できる利用者も救えなくなってしまう。

 銀行としても返済の振り分けや金利の変更で済めば、その住宅ローンを優良債権のまま扱える。支払い延長や返済猶予となれば回収不能の恐れがあるとして引当金を積む必要がある。

 ここ数年、大手行も地銀も法人向け融資が伸び悩む中、「安定した優良な貸し出し先」として住宅ローンの扱いを増やしてきた。それだけに、事前の相談を怠れば、不良債権が増加して経営の圧迫要因となりかねない。

 経団連が10月28日にまとめた東証1部上場企業の2009冬のボーナスの妥結額(第1回集計)は前年比15・91%減の74万7282円で、調査開始以来最大の減少率だった。住宅ローンの延滞は、景気の動きに遅れて表れる傾向があるといわれており、冬のボーナス支給を前に各行とも対応を本格化させている。

(田村龍彦)

最終更新:11月3日9時35分

フジサンケイ ビジネスアイ

 

主なニュースサイトで 住宅ローン の記事を読む

ブログパーツ

経済トピックス