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光るサンゴ、蛍光発光は癒しのサイン

11月5日13時58分配信 ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

 傷ついたサンゴは、自らの傷を癒すために色鮮やかに光る“かさぶた”を作るということが、新たな研究で明らかになった。

 サンゴは、表面が割れたり傷ついたりしたとき、その傷口をふさぐために“フリーラジカル”と呼ばれる非常に反応性の高い酸素原子を放出する。しかしフリーラジカルの性質は強力すぎるため、本来の目的と違ってサンゴの健康な細胞の一部を破壊してしまうこともある。例えば過酸化水素はサンゴの中に普通に存在するフリーラジカルだが、DNAから各種のタンパク質まで細胞のあらゆる部分を傷つけることがある。

 研究を率いた免疫学者キャロライン・パーマー氏によると、傷ついたサンゴが色鮮やかに輝くことは今までにも知られていた。例えば、ハイマツミドリイシ(Acropora millepora)というサンゴについた傷は青くなり、ハマサンゴ属のサンゴは組織に傷がつくと写真の盛り上がった部分のように強烈なピンク色に変化する。

 傷ついたサンゴが光る原因を解明するためにパーマー氏の研究チームは、カリブ海から健康な野生のサンゴ7種類の小片を、またオーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ群体から傷ついた組織と健康な組織のサンプルをそれぞれ採取した。そして健康なサンゴと傷ついたサンゴが発する光の強度を分析した結果、強い光を発するサンゴの健康な細胞ほどフリーラジカルに傷つけられていないということがわかった。

 この光はいわゆる蛍光タンパク質の働きによるもので、サンゴの体内でフリーラジカルの作用を食い止める抗酸化物質として機能していると研究チームは見ている。

 オーストラリアのジェームズクック大学とイギリスのニューカッスル大学でサンゴの免疫機能を研究しているパルマー氏によれば、サンゴが自らの免疫力を高めるために蛍光発光を利用していることを示す研究はこれが初めてだという。「サンゴは、ミミズやカタツムリなどと同じようにそれほど複雑な構造を持たない無脊椎動物であり、ごく単純な免疫システムしか持たないと考えられていたが、かなり多様な防衛反応を示すことが次第に明らかになってきた」。

(Photograph Caroline V. Palmer)

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(ナショナル ジオグラフィック)

最終更新:11月5日13時58分

ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト