世界の覇権を狙う5つの勢力が相まみえる――「アップルシードタクティクス」第1回戦詳報
11月7日15時28分配信 ITmedia Gamez
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| 欧州を席捲したアメリカ帝国。URの衰退と自由アフリカの疲弊に乗じた巧みな攻撃が鮮やかに決まった (C)士郎正宗/青心社/M2 Published by Gamepot Inc. |
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●世界の覇権を狙う5つの勢力
本記事は、「アップルシードタクティクス」に存在する2つのメインコンテンツのうち、「アップルシード:C」と呼ばれる戦略シミュレーションゲームの公式バトルリポートである。今回は初回となるので、リポートに先立ち、ゲームに登場する5つの勢力を簡単にご紹介しよう。
<オリュンポス>
・初期位置:大西洋上の人工島・オリュンポス
・初期首都:ガイアシティ
・特徴:初期の資産が第1位。ワールドマップ中央にあるため、多彩な戦略が取れるがひとたびそれが破綻すると、四方に敵を抱えてしまう結果になりかねない。また政治的に高い理念を持っているため、使用するユニットに制限がある
<ユナイテッド・リパブリック(以下UR)>
・初期位置:ヨーロッパ
・初期首都:パリ
・特徴:世界でもっとも豊かな欧州を基盤とする。攻撃・謀略に長けた初期ユニットを持つため、交戦能力も高い。ただし、このゲームでは都市制圧時に都市の経済力に応じた占領費を支払うため、安易な勢力拡大を行うと経済的に破綻する可能性がある
<アメリカ帝国>
・初期位置:北米
・初期首都:オースチン(現在のテキサス州州都)
・特徴:覇権主義の国家であり、使用ユニットに関していっさいの制限を受けない。初期ユニットの打撃力は全勢力ナンバー1で、拠点防衛能力も高い。反面、内政関連の任務が苦手。相次ぐ戦争で北米が荒廃しているため、他地域に早く進出できるかが勝敗を分かつ
<ナグルファル>
・初期位置:南米
・初期首都:マナウス(アマゾン川中流域)
・特徴:初期ユニットはいずれの任務にも適応するバランス型。特に回復ユニットの含有率が高く、粘り強い戦いが展開できる。マップ的には海洋と峻険な地形に守られ、防衛に強い。打撃力にやや欠ける面があるため、効率のいい領土拡大が重要
<自由アフリカ>
・初期位置:アフリカ
・初期首都:アワシュ(エチオピアの首都アジスアベア近郊)
・特徴:初期の資産は最下位だが周囲に敵がいないため、序盤の勢力拡大は容易。ただし本拠地周辺の都市はいずれも経済力が乏しいため、経済基盤の確立を急がねばならない。初期ユニットは戦闘・内政に強い。マップの外縁にあるので滅ぼされにくいのも魅力
●序盤:一気に勢力を拡大する自由アフリカ
ではこの5勢力がいかなる戦いを繰り広げたのか見てみよう。
開幕するや否や一気呵成な拡大政策を見せたのが自由アフリカ。本拠地である東アフリカから北進、南進の軍を同時に発し、北はエジプトから地中海を越えてバルカン半島に上陸、南は東アフリカ地溝帯を抜けてケープタウンに迫るという大躍進ぶりを見せる。しかし、自由アフリカの経済力はこれだけの大攻勢を支えるには厳しく、しかも北進軍と南進軍の間で連携がないままに領土拡大を急いだため、資金枯渇による戦線の停滞を招いてしまう。特に痛かったのが南進軍の最大目標であったケープタウンの制圧に失敗したこと。隣接するヨハネスブルグまで進出しながら、それ以上の進軍が不可能となってしまった。
この隙を突いたのがオリュンポス。イベリア半島、アゾレス諸島とオリュンポス島に隣接する地域を抑えた後に主力を南下させ、西アフリカ沿岸の諸都市を次々と制圧。資金切れで動けなくなった自由アフリカを横目にケープタウンへ乗り込み、喜望峰に軍旗をはためかせることに成功した。この間、大西洋の対岸でも戦嵐が吹き始めていた。アメリカ帝国がメキシコ方面とカナダ方面に軍を出して北米を固めにかかり、ナグルファルは南米北岸を駆け抜けてカリブ海に進出。両者はハバナ−サントドミンゴ間で対峙し、カリブ海の支配権を賭けた睨み合いに入った。URはピレネー山脈を制圧してオリュンポスの進撃は食い止めたものの、予想外に早かった自由アフリカの東欧進出によって西欧に押し込められる結果となってしまい、初期の領地獲得戦争に後れを取る結果となってしまった。
●中盤:オリュンポスの奇策による自由アフリカ包囲網完成
おおむね初期の国境線が定まったところでのトップは自由アフリカ。一時的に資金が枯渇したものの、占領地から収益が上がり始めると経済力も回復、その後も着々と領土を広げることに成功する。とりわけその圧力が向いたのは欧州戦線でじわじわとURを追い込んでいく。
一方、目立たないながらも重要な布石を打ったのがアメリカ帝国。ナグルファルとのカリブ海抗争が膠着化したのを見て別働隊を北極方面へ展開する。この部隊はグリーンランドを回り、かつて中世の時代にヴァイキングが通ったルートを逆に進む形でアイスランドに到達。欧州本土を伺える位置に軍を集結させたことが、後々大きな成果へ繋がることになる。オリュンポスとナグルファルは拡大が頭打ちとなり、苦戦を余儀なくされる。中でもナグルファルはカリブ海方面でアメリカ帝国、大西洋方面でオリュンポスの防衛線を突破できず、やむなく内政に励みながら時期を待つことになった。
さてゲーム開始から約800ターン(1ターンは実時間で5分。1時間で12ターン、24時間で288ターン)が過ぎた頃、最初の激震が走る。URが滅亡したのだ。自由アフリカによる攻勢を受けて疲弊していたURはさらに北方海域から南下してくるアメリカ帝国の干渉も受けて支配地を次々と失い、ピレネー山脈に追い詰められる事態に陥る。最終的にはオリュンポスにトドメを刺され、あえなく最初の脱落者となった。旧UR領を支配して自由アフリカの勢いは頂点を迎えたが、ここで逆襲に転じたのがアメリカ帝国。欧州諸都市の守備を固める時間を与えず、強烈な横撃を加えて漁夫の利を得ることに成功する。自由アフリカは無念の撤退。これが戦局のターニングポイントなった。
とはいえ、欧州を失っても自由アフリカは依然トップを維持。アメリカ帝国が新たに得た欧州領の内政に励んだことで反撃の体制を整えることも可能になった。だがこれを許さなかったのがオリュンポス。まさに一世一代の奇策を打って自由アフリカの心胆を寒からしめることに成功する。なんと、ナグルファルに対してケープタウンを明け渡したのだ。オリュンポスの狙いは自由アフリカをトップから引きずり下ろすためにナグルファルの力を利用することだった。南米に逼塞状態になったナグルファルはカリブ海方面への攻撃が上手くいかず、接点の多い大西洋上のオリュンポス領へ断続的な攻撃をかけていた。オリュンポスはこの時点で第2位。ナグルファルと小競り合いを続けていてはトップである自由アフリカを叩く好機を失いかねない。しかし、大勢力である自由アフリカと単独でことを構えるのも厳しい。ではどうするか?
その答えがケープタウン無償譲渡だった。この交渉、最初は領土交換という形で進んでいたのだが、支配圏が限られているナグルファルは交換という条件に難色を示す。加えてオリュンポスの尖兵として使い捨てられることへの不審も覗かせていた。そこでオリュンポスはナグルファルの信頼を勝ち得るべく無償譲渡したのである。将来を見込んだ、文字通りの深慮遠謀だったといえよう。この同盟はオリュンポス、ナグルファルの紳士協定によって維持され、オリュンポスが内陸、ナグルファルが海洋という担当で両軍は自由アフリカ領へ攻め入った。南部アフリカ、インド洋上の自由アフリカ領は瞬く間に陥落し、オリュンポスは自由アフリカの首都であるアワシュに隣接するケニアへ、ナグルファルは遙か地球を半周する大遠征を行い、インドに攻撃を仕掛けるまでに至った。もちろん、アメリカ帝国もこれに乗じないはずはない。欧州駐屯軍が進撃を開始し、自由アフリカをリビアとイオニア海を結ぶラインまで後退させる。
●終盤:天の時を引き寄せたアメリカ帝国。最下位からの逆転勝利
窮地に陥った自由アフリカはここで重大な選択を迫られる。この時、彼らの敵は欧州方面から東進してくるアメリカ帝国軍と、アフリカ南部から北上してくるオリュンポス&ナグルファル連合軍の2つ。あえて二正面作戦を行うか、一方と結び一方と戦うか。自由アフリカが下した決断は、アメリカ帝国との停戦、連合軍との対決だった。この頃、連合軍の協調は崩れつつあり、マダガスカル島の領有を巡ってオリュンポスとナグルファルが紛争を起こすという事態も発生していた。そして何よりこの両軍は自国の中心部に肉薄している。これを看過するわけにはいかないのも当然である。
一方、オリュンポスの中でもひとつの重大な動きが起こった。軍内の一派がナグルファルに渡したケープタウンの再奪取を試みたのだ。ナグルファルはインド洋上に展開していた部隊を招集してケープタウンを死守したが、それによって防備の薄くなったアラビア海を自由アフリカに奪われてしまう。ここでナグルファルの戦線が崩壊すれば、自由アフリカは勢力を巻き返したかもしれない。だが、ナグルファルは踏ん張った。少ない戦力を効果的に使い回して粘り強い防衛戦を展開し、自由アフリカの南進を食い止める。自由アフリカは攻撃対象をオリュンポスに絞ったため、結果的にオリュンポスだけが損失を受ける結果になった。そしてこの南方の動乱に時を合わせ、再びアメリカ帝国が動く。今度の狙いはオリュンポス。大挙襲来した帝国軍は電撃作戦でオリュンポス島へ上陸、全拠点中もっとも豊かであり、オリュンポスの輝ける首都であるガイアシティを掌中に収めたのだった。
その後も領土を拡大したアメリカ帝国は序盤では最下位だった順位を着々と上げ、ゲーム終盤に至ってついにトップに躍り出てそのまま逃げ切った。ガイアシティを失陥したオリュンポスは最下位に転落。反撃を押し止められた自由アフリカは第3位に終わり、ナグルファルは他勢力の脱落によって第2位を射止めた。かくして第1回戦の幕は下りたのである。
●総括:正確な情勢判断で栄冠を手にしたアメリカ帝国
では最後に今回の戦いを振り返ってみよう。
勝者となったアメリカ帝国は、適切な時機に適切な目標に対して戦力を集中するという、王道に徹した戦略を見せた。最初の飛躍となった欧州占領戦、勝利を決定づけたガイアシティ攻略戦とも、敵に反撃のいとまを与えず一気に攻めたてた攻撃が印象に残る。UR滅亡時点では最下位だったものの、そこから力を蓄え、最後に差し勝った試合運びは見事だった。オリュンポスは終盤に崩れたものの、ケープタウン無償譲渡によるナグルファルとの共同作戦は今回の白眉といえる優れた作戦だったといえよう。そのケープタウンを再奪取しようとしたことが敗北の要因となったことは皮肉としかいいようがない。序盤突っ走った自由アフリカは人数こそ最大を誇ったものの、それをまとめる人間を欠いたことが響いた。各自が眼前の敵に応戦してしまうことが多く、数を組織力まで生かし切れなかったのが悔やまれる。
終始苦戦を余儀なくされながらも第2位を取ったナグルファルは敢闘賞もの。アラビア海まで攻め込んで自由アフリカを脅かした機動力は勢力のイメージである餓狼に相応しかった。ただ、終始戦略の主導権を取れず、他勢力に合わせて動くしかなかったためにトップは遠かった。URは自由アフリカの勢いに呑まれた形で今回は見せ場を作れなかった。次戦に期待したい。
さて、第1回戦は以上の結果となったが、アップルシードタクティクスは1週間を1サイクルとするゲームなので、第2戦はすぐに開戦される。次戦ではあなたもこのエキサイティングな戦いに参戦し、自らの叡智と力を試してみてはいかがだろうか。詳しくは公式サイトにて。乞う、新たなる戦士諸君!
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最終更新:11月7日15時28分

