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エコと便利のちょうどいい関係――新型ゴルフ ヴァリアントに乗ってみた

11月19日12時43分配信 Business Media 誠

エコと便利のちょうどいい関係――新型ゴルフ ヴァリアントに乗ってみた
ゴルフヴァリアントのベースとなっている新型ゴルフももちろん「TSI+DSG」のエコ仕様。新型ゴルフはTSI+DSGを評価され、2009年のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している
 今、クルマ業界は「エコ一色」である。今年のプリウス VS インサイトのハイブリッドカー決戦は言うに及ばず、多くの自動車メーカーがさまざまなエコ技術を競い、“燃費の良さ”と“走る楽しさ”の両立を目指している。

 そのような中で、ハイブリッドシステムと同じくらい注目なのが、エンジン(内燃機関)とトランスミッション(動力伝達装置)の技術革新だ。この分野では独フォルクスワーゲンがリードしており、「TSI」と「DSG」という2つの技術によって、これまでのガソリンエンジンを進化させた「エコ、かつ走らせて楽しいクルマ」を積極展開している。フォルクスワーゲンもまた、“エコカー”の代表的なメーカーなのだ。

 そのフォルクスワーゲンが17日、フラッグシップモデルであるゴルフの派生車種「ゴルフヴァリアント」をモデルチェンジした。同車は今年4月に発売された新型ゴルフの5ドアステーションワゴンバージョン。エコで高品質な走りと、ステーションワゴンならではの使い勝手の良さを1台にまとめたクルマである。

 そこで今日の時事日想は特別編として、新型ゴルフヴァリアント国内試乗会から、この新型車の特徴と魅力についてレポートする。

●30〜40代向けのライフスタイルワゴン

 クルマの試乗に入る前に、まずは今回発表されたゴルフヴァリアントのプロフィールを見てみよう。

 ゴルフヴァリアントは、ゴルフのカーゴルーム(荷室)を拡大し、装備の充実やインテリアの質感向上を図ったステーションワゴンだ。独身者の気軽な街乗りから、恋人同士・夫婦のドライブデート、さらに子どもと一緒に出かけるファミリーユースまでソツなくこなせる。多様なライフスタイルにマッチし、独身・結婚・子育てといった生活の変化にもきちんと対応できる。そこにゴルフ譲りの手頃なサイズと燃費の良さ、高い安全性能、質実剛健なデザインなども加わって、日本国内ではゴルフ、ポロに続くフォルクスワーゲンの人気モデルになっている。

 フォルスワーゲンによれば、特にゴルフヴァリアントが向いているのが、ライフステージの変化が激しい30〜40代だという。取り回しの良いサイズと、たくさんの荷物が積めるワゴンボディはユーティリティ性が高く、ファミリーユースに最適。先代ゴルフヴァリアントの販売実績では、30〜40代を中心に1万5000台強が売れたという。

●特徴は「エコ」と「走りの良さ」

 そして新型ゴルフヴァリアントのセールスポイントは、ずばり「エコ(環境性能の高さ)」と、「走りの良さ」だ。

 フォルクスワーゲンは以前から、小排気量+過給器の技術で燃費を良くする「TSIエンジン」と、高効率でスポーティな走りを実現する2ペダルマニュアルトランスミッション(MT)の「DSG」をエコ技術の柱として推進してきた。ゴルフヴァリアントもその例に漏れず、全グレードが「TSI+DSG」のエコ仕様。とりわけベーシックグレードの「ゴルフヴァリアント TSIトレンドライン」(272万円)では、リットルあたり16.8キロメートルの低燃費を実現した。装備が充実した「TSIコンフォートライン」(322万円)が16.2Km/L、パワフルでスポーティな走りを目指した「TSIスポーツライン」(383万円)でも12.2Km/Lの燃費である。また全グレードがエコカー購入補助金に対応している。

 そして、もう1つゴルフヴァリアントの魅力になっているのが、「走りの良さ」だろう。

 これはTSI+DSGの特徴でもあるのだが、フォルスワーゲンのエコ技術は、エンジンの小排気量化を過給器(ターボやスーパーチャージャー)技術や先進のトランスミッション技術で補い、パワー感やダイレクト感を犠牲にしないよう腐心されている。さらに新型ゴルフからは、トランスミッションの改良による操作性の向上や、各種遮音技術による巡航時の静粛性向上なども図られた。安全性能もすこぶる高く、横滑り防止装置ESPを始めとする先進安全装備や合計8個のエアバッグ、急ブレーキ時に後続車の追突を抑止する「エマージェンシーストップシグナル」などが標準装備になっている。普段の街乗りだけでなく、高速道路のロングドライブから峠道まで、運転して楽しく、乗っていて安心・安全なエコカーとして作られているのだ。

 それでは試乗レポートに入ろう。

 前述のようにゴルフヴァリアントには3ラインあるが、今回筆者はベーシックグレードの「TSIトレンドライン」と、その1つ上のラインである「TSIコンフォートライン」に乗った。どちらもエンジンは排気量1.4リッターの小型エンジン。そこにTSIトレンドラインはターボ技術を、TSIコンフォートラインはターボとスーパーチャージャーの2種類の過給器を組み合わせて、かなりの小排気量エンジンながら、十分以上のパワーとトルクを引き出している。また、トランスミッションは7速DSGである。

●TSIトレンドライン

 まずはTSIトレンドライン。このクルマはゴルフヴァリアントのベーシックグレードらしく、基本性能と燃費の良さを重視したモデルだ。とはいえ、アクセルを踏んだ時の立ち上がりが“もっさり”することなどみじんもなく、右足の動きに応じて欲しいパワーが欲しいだけ引き出せる。7速DSGの変速はとてもスムーズであり、なおかつマニュアルトランスミッション譲りの応答性の良さとダイレクト感があり、走らせていてとても楽しいクルマだ。またステーションワゴンボディとなったため、直進安定性がさらに増しており、ロングドライブでも疲れずに走れそうだ。

●TSIコンフォートライン

 一方のTSIコンフォートラインは、TSIエンジンの過給器アシストをさらに高度化し、同じ排気量ながらパワーアップを図ったものだ。これにより加速感はトレンドラインより明らかに上であり、エコとスポーティを高い次元に実現したい人には最適なグレードと言える。

 また、今回のゴルフヴァリアントは静粛性が高いのだが、コンフォートラインでは加速時に耳を澄ませるとエンジン音にまじって過給器の音がかすかに聞こえてくる。エコなファミリーカーながら、スポーティな気分が高まるのは、クルマ好きの人にとってうれしいところだろう。TSIコンフォートラインではヘッドライトがより明るいバイキセノンヘッドライトになり、コーナリングライトやフルオートエアコンなどの装備も充実している。資金的に余裕があり、長く乗るのであれば、筆者はTSIコンフォートラインをお勧めしたい。

●エコカー選びは「ライフスタイルにあわせて」

 2009年はまさにエコカー元年であり、プリウスなどハイブリッドカーをはじめ多くのエコカーが登場した。それによってエコカーの選択肢が一気に広がっている。

 徹底的な燃費の良さを求めてハイブリッドカーを買うのも手だが、ゴルフヴァリアントのように、走らせて楽しく、しかも結婚・子育てなどライフステージ変化にも柔軟に対応できるクルマを選ぶのも、賢い選択の1つと言えるだろう。エコと便利をうまく両立させ、走って楽しいゴルフヴァリアント。誠世代の読者にとって、検討する価値がある1台と言えそうだ。【神尾寿】

最終更新:11月19日12時43分

Business Media 誠

 

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