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住基ネットを振り返る/マイナンバーとの違いは?

THE PAGE 2013年8月25日(日)10時27分配信

 住基ネットの導入から10年以上が経過しました。導入費用に約400億円もかけたにも関わらず、住基カードの普及率はいまだ5%に留まっています。折しも先日、住基ネットとイメージがダブる「マイナンバー(共通番号制度)」法が参院本会議で可決されました。住基ネットとはなんだったのでしょうか?また、マイナンバーとはどう違うのでしょうか?

とにかく批判の多かった住基ネット

 総務省のホームページには、住基ネットは「住民の方々の利便性の向上と国及び地方公共団体の行政の合理化に資するため、居住関係を公証する住民基本台帳をネットワーク化し、全国共通の本人確認ができるシステムとして構築するもの」とする説明があります。しかし、国民にとって実際のメリットは、身分証明書になるほか、パスポートや年金関係の届け出をしたり、eタックス(税金のネット申告)を利用したりする程度で、使い道は非常に限られています。
 
 総務省によると、住基ネットの運用に毎年かかるコストは約130億円。事業仕分けの際は、「運営法人が官僚の天下り先になっている」、「運営コストが高すぎる」といった指摘もありました。

 このコストに対し、パスポートを申請するときの住民票や年金管理に使う現況届などを省略できることで「事務の効率化」や「郵送料の削減」が実現し、表のように約160億円の直接的な費用対効果があるとしています。また、書類の記入や投函を省略できることで、住民の機会費用等や交通費の削減として約350億円の間接的な効果も発生するとも。しかし直接効果はまだしも、間接効果は根拠があいまいで、本当にこれほどのメリットがあるのかは、意見が分かれるところでしょう。個人情報保護の観点等などから、住基ネットへの参加に難色を示す自治体も少なからずありました。

 いっぽうで、住基カードは今のところ情報漏洩などのトラブルが少ないという肯定的な意見も散見していましたが、たった5%の普及率では、問題など起きなくて当然という声も聞こえてきます。まったくトラブルがなかったわけでもなく、たとえば今年の春先、住基ネットで大規模な障害が発生し、231の自治体で利用不能になったというニュースは記憶に新しいところです。住基ネットの10年を振り返ってみると、とにかく批判が非常に多かったことを改めて感じます。

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最終更新:1月30日(土)2時45分

THE PAGE

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