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人気長寿番組『笑点』の高視聴率の秘密とは?

THE PAGE 2015年3月15日(日)16時7分配信

 『笑点』(日本テレビ系、毎週日曜午後5時30分~)の勢いが止まらない。日曜日の“夕方の顔”として、高い支持を集めている『笑点』は、1966年の放送開始の長寿番組だ。

 最近では、レギュラー出演者の桂歌丸や林家木久扇が体調不良により休養していた時期もあったが、それでも視聴率が20%を越えることも多々あり、依然人気の高さは健在。その影響力は大きく、今や番組の人気コーナーの「大喜利」を落語だと思っている人も少なくない。
『笑点』が長年にわたって視聴者から愛され、高視聴率”持続してきた要因はどこにあるのか?
演芸番組に携わる放送作家はこう語る。

『笑点』の人気を支える偉大なるマンネリとお約束

 「“マンネリ”というと、悪いイメージに捉われがちですが、『笑点』の場合はいい意味で“変わらない”ところが魅力の一つ。普通は長く番組をやっていると出演者をあれこれ変えたくなるものですが、“大喜利メンバー”はほぼ固定し、政治や社会的事件の風刺、メンバー同士の罵り合いといった“お約束”もこの50年間ほとんど変わらない。そうした決まりごとを安心して楽しむことができる点が、高齢者を中心に支持されてきた理由でしょう。あの『水戸黄門』も毎回“勧善懲悪”というワンパターンな演出にもかかわらず人気があったように、『笑点』にも“変わらなさ”が求められているのではないでしょうか」

 視聴率が悪いと、何かと“テコ入れ”と称して、出演者の交代や企画の変更が行われるテレビ界。その中にあって『笑点』は、異例とも言える“マンネリズム”が最大の武器になっているようだ。
 
 また、芸能評論家の市川大介氏はこう分析する。

視聴者にも分かりやすい出演者の“キャラ付け”

 「今でこそ、タレントはどのような“キャラクター”で自分を売り出すのかを考えるのが当たり前の時代ですが、『笑点』では“バカ”や“物知り”“キザ”など、大喜利メンバーのキャラ付けが、番組当初から徹底して確立されていた。そのキャラに合った発言や回答というのは、見ている側からするとイメージとピッタリ重なり納得がいく。そんな個性的なキャラクター同士のぶつかり合いも長年番組の名物となっていて、以前には“キザ”キャラの三遊亭小円遊と“常識人”キャラの桂歌丸の不仲ぶりが過熱し、ついには手打ち式まで行ったこともあった。そうしたメンバーの人間臭さを見せるのも成功してきた理由でしょう」

 現メンバーになってすでに9年が経つが、「大喜利」コーナーに出演者を見てみると、三遊亭小遊三=“色男”、三遊亭好楽=“マジメ”、林家木久扇=“おバカ”、春風亭昇太=“独身”、6代目・三遊亭円楽=“腹黒”、林家たい平=“恐妻家”など、それぞれにキャラが確立されている。

若い視聴者層の獲得にも意欲的

 さらに、『笑点』は高齢者だけでなく、若者にアピールする努力も怠っていないという

 「番組は2部構成になっていますが、以前は前半の『演芸』コーナーでは落語家による落語、あるいはベテラン芸人による漫才や奇術が中心でしたが、ここ数年は勢いのある若手芸人を使う機会が増えている。高齢者だけでなく、若い視聴者層にも見てもらおうという意図が明確です」(市川氏)

 お茶の間で、家族揃ってテレビを見るという風景が珍しくなって久しいが、“変わらぬ笑い”を発信し続ける『笑点』には、この先60年、70年…ゆくゆくは100周年をぜひ目指してもらいたいものである。
(文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)

最終更新:2月19日(金)3時4分

THE PAGE

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