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JR北海道、厳しさ浮き彫りに 58駅が乗車1日1人以下 全体の13%

乗りものニュース 2月10日(水)15時30分配信

最多は最北の宗谷本線

 JR北海道は2016年2月10日(水)、「極端にご利用の少ない駅」について速報を発表しました。

 同社管内には453駅ありますが、そのうち約3割が1日平均で10人以下しか乗車する人がいない「極端にご利用の少ない駅」とのこと。さらに、1日平均の乗車人員が1人以下の駅が58も存在。JR北海道全駅の13%で、1日1人以下しか乗車する人がいないことがわかりました。

 1日平均の乗車人員が1人以下の駅は以下の通りです。2011年から2015年の調査日(11月)における平均で、「※」の駅は2016年3月26日(土)のダイヤ改正と同時に廃止が予定されています。

・函館本線(函館~小樽~札幌~旭川など)5駅
東山、姫川、桂川、鷲ノ巣※、伊納

・千歳線(沼ノ端~白石など)1駅
美々

・日高本線(苫小牧~様似)2駅
鵜苫、西様似

・石勝線(南千歳~新得など)2駅
東追分※、十三里※

・札沼線(桑園~新十津川)5駅
豊ヶ岡、鶴沼、於札内、南下徳富、下徳富

・留萌本線(深川~増毛)10駅
北一已、真布、峠下、幌糠、藤山、礼受、阿分、舎熊、朱文別、箸別

・根室本線(滝川~帯広~釧路~根室)8駅
島ノ下、東鹿越、羽帯、稲士別、上厚内、尺別、初田牛、花咲※

・石北本線(新旭川~北見~網走)4駅
上白滝※、下白滝※、生野、金華※

・釧網本線(網走~東釧路)4駅
細岡、五十石、南弟子屈、南斜里

・宗谷本線(旭川~稚内)17駅
北比布、塩狩、北剣淵、日進、北星、南美深、紋穂内、豊清水、天塩川温泉、筬島、歌内、糠南、雄信内、安牛、南幌延、上幌延、下沼

北海道の鉄路、変化は避けられない?

「なんでこんな場所に駅が?」という「秘境駅」。そのトップクラスとされる室蘭本線の小幌駅(豊浦町)は山と海に囲まれ、人家どころか獣道程度しかありません。しかし今回の発表では、1日平均の乗車人員が「10人以下」という結果です。

 同駅についてJR北海道は2015年に廃止の考えを示しましたが、有数の「秘境駅」として知名度が高いことから地元の豊浦町が観光資源として存続させるよう動くなど、近年では「名所」として注目が集まっています。

 また3月26日(土)のダイヤ改正から1日1往復しか列車が走らなくなる札沼線の浦臼~新十津川間について、その途中4駅はすべて、1日平均の乗車人員が「1人以下」であることがわかりました。同線の終点である新十津川駅は「10人以下」です。

 JR北海道によると、こうした「極端にご利用が少ない駅」であっても定期的に巡回し、施設の維持管理をする必要があり、特に除雪については要員の確保も難しくなっているとのこと。そして施設の老朽化も進行し、ホームや駅舎の改修などが近い将来に必要になるといいます。

 閑散線区を多く抱え、近年ではトラブルもしばしば発生しているJR北海道。2015年度の事業計画では、経営自立に向けて「安全の確保」を大前提に、収益の拡大が見込まれる札幌圏輸送と北海道新幹線関係に経営資源を重点的に投入、あわせて利用の少ない列車や設備については見直すという「選択と集中」の方針を示しています。

 そうしたなか同社は今回2016年2月10日(水)、「極端にご利用の少ない駅」と同時に、2014年度の線区別収支状況も発表。鉄道事業全体では100円の営業収益を得るのに154円の経費が必要であり、414億6700万円の赤字であること、管理費を含むと営業収益より経費のほうが多い路線しか同社には存在しないことを明らかにしています。

 今年3月26日(土)、ついに北海道を新幹線が走り始め、15年後の2031年には札幌駅まで到達する予定ですが、あわせて駅や在来線の状況も変化していくことになりそうです。

恵 知仁

最終更新:5月9日(月)18時36分

乗りものニュース