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ペンギン15万羽が南極で死ぬ? 米報道に疑問の声、論文執筆者に聞いた

BuzzFeed Japan 2月17日(水)9時46分配信

南極で氷山に閉ざされたペンギン15万羽が死んだ、と米CNNが報道した。悲劇的な話だが、報道の根拠となった論文をBuzzFeed Newsが確認したところ、そのような大量死の記述はなかった。ペンギンの群れは死んだのか、生きているのか。論文執筆者にメールで取材した。

CNNは14日、「南極大陸東部の海岸にすむアデリーペンギンの群れが巨大な氷山に通り道を閉ざされ、これまでに約15万羽が死んだことが分かった。南極研究の専門誌が今月号で報告した」と報道した(元記事は英文)。ペンギンの生息地に流れ着いた約2900平方キロに及ぶ巨大な氷山が、餌場に近づけなくなったことが原因だという。

しかし、この報道に疑問の声が相次いだ。朝日新聞記者で南極取材の経験が豊富な中山由美氏は、そもそもの論文に死んだとの記述がないとTwitterで指摘した。

BuzzFeed Newsで当該の論文を確認した。論文には南極のデニソン岬でペンギンの群れが巨大な氷山に行く手を阻まれていること、数が減少しており、死亡例も確認されていることなどが記された上で、以下のようにまとめられていた。

「巨大な氷山が移動するか、入り江内に絶え間なくある氷が破壊されない限り、デニソン岬のペンギンの群れが20年以内に絶滅するかもしれない」

「これまでに約15万羽が死んだ」との記述は、論文中にはなかった。

BuzzFeed Newsは論文執筆者の一人、Chris Fogwill博士にメールで「15万羽のペンギンが死亡したのか」と、問いあわせた。

「私たちは多くのペンギンの子供の死体を見つけたが、大人のペンギンの死体は少なかった」「デニソン岬にいたペンギンの群れの多くが死ぬ一方で、多くが新しい生息地を求めて移動するだろう」

CNNの記事には直接触れなかったが、15万羽が死んだという断定的な報道は否定する内容だった。

最終更新:2月17日(水)11時37分

BuzzFeed Japan

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