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子宮頸がんワクチン、救済申請5% 患者団体ら「医師が非協力的」

西日本新聞 2月21日(日)11時30分配信

 子宮頸(けい)がんワクチンを接種した女子中高校生らが健康被害を訴えている問題で、副作用の疑いが約2600件あるのに対し、医療費など国の救済措置の申請は昨年末で140件(5%)にとどまることが西日本新聞の取材で分かった。300万人を超える接種者の大半が定期接種化(2013年4月)以前に受けた人で、救済期限が申請から過去5年に限られるため、十分な補償が受けられない事態が生じつつある。
 被害者団体によると、国や自治体の周知不足に加え、申請に非協力的な医師が少なくないことが背景にあるという。
 厚生労働省によると、ワクチンは2009年12月に発売され、翌年公費助成を開始。14年11月までに約338万人が接種を受け、うち2584人が健康被害を訴えた。予防接種には、法定期間内に接種する「定期接種」とそれ以外の「任意接種」があり、健康被害の救済措置については医学的判定をした上で、医療費の自己負担分や医療手当(月約3万円)などを支給する。ただ任意接種は、救済対象が申請から過去5年以内の医療費などに限られる。
 接種者の9割が任意接種で救済期限が過ぎる人も出始めており、同省は昨年12月、都道府県を通じて申請を呼びかけたが伸び悩んでいる。九州7県では、各県が把握する副作用の疑い報告は、定期接種を中心に90件あるが、救済申請は福岡、長崎の計2件にとどまる。
 申請には接種を受けた医療機関の接種証明書と、接種による副作用の疑いを示す診断書が必要。しかし、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会によると、接種や診断の責任が問われるのを恐れてか、書類作成に非協力的な医師が多く、相談窓口である医薬品医療機器総合機構(PMDA、東京)も積極的に動いてはくれないという。同連絡会の池田利恵事務局長は「国や自治体の勧めで接種したのだから責任を持って救済してほしい」と訴える。
 PMDAは「副作用の場合、個々の医師に責任はない。医療機関にも救済措置の必要性を理解してもらい周知を徹底したい」としている。

西日本新聞社

最終更新:2月21日(日)11時30分

西日本新聞

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