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まもなく開催!第69回カンヌ国際映画祭の注目作は?

Movie Walker 5月9日(月)16時30分配信

早いもので、もうカンヌ国際映画祭の開催時期だ。今年も5月11日から5月22日の11日間、南仏のリゾート地カンヌで開催される。今年で69回目。公式上映作品49本が発表され、追加作品が随時発表されて今年のラインアップが決定した。ビジュアルは昨年までのクラッシックスターのシリーズを終え、ゴダールの『軽蔑』(63)からのワンシーンだ。

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今年のコンペティション長編部門審査委員長はオーストラリアのジョージ・ミラー監督。短編部門とシネ・フォンダシオン(学生映画)部門の審査委員長に河瀬直美監督が就任したことも話題である。ある視点部門の審査委員長はスイスの女優マルト・ケラー、公式部門を通して選ばれる新人監督賞(カメラ・ドール)の審査委員長はフランスのカトリーヌ・コルシニ監督に決定。4部門の審査委員団のトップが3人女性という珍しい布陣になった。

日本作品はコンペティションには上がらなかったものの、「ある視点」部門に是枝裕和監督『海よりもまだ深く』と、深田晃司監督『淵に立つ』の2本がエントリーしている。昨年の『岸辺の旅』黒沢清監督が監督賞を受賞したような話題があることを今年も期待しよう。

今年のコンペティション長編部門上映作品は次の通り。おなじみの顔が並ぶ中、新人の名前もちらほら見える。

●オープニング上映作品

ウディ・アレン(アメリカ)『CAFE SOCIETY』(コンペ外)…ジェシー・アイゼンバーグとクリスティン・スチュワートの共演で、1930年代ハリウッドに入り込んだ青年の恋と成長の物語。

●長編コンペティション上映作品

マレン・アデ(ドイツ)『TONI ERDMANN』…正反対の性格を持つ父と娘の反発と融合を描く。

ペドロ・アルモドバル(スペイン)『JULIETA』…行方不明の娘に、過去の秘密を打ち明ける手紙を書く母フリエッタ。

アンドレア・アーノルド(イギリス)『AMERICAN HONEY』…シャイア・ラブーフとサーシャ・レーンの共演で、雑誌の訪問販売をする変わり者たちと旅をする娘を描く。

オリヴィエ・アサイヤス(フランス)『PERSONAL SHOPPER』…クリスティン・スチュワートがセレブのために個人的な買い物をする、霊的な力のある代理人を演ずる。

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(ベルギー)『LA FILLE INCONNUE』…若い女医が、死んだ身元不明の娘は自分が診療をしなかったために死んだのではないかと悩み、彼女の身元を調べ始める。

グザヴィエ・ドラン(カナダ)『JUSTE LA FIN DU MONDE (IT'S ONLY THE END OF THE WORLD)』…間もなく自分が死ぬことを伝えるために疎遠だった家族のもとに帰る作家だが…!?マリオン・コティヤール、ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥなどオールスターだが、ドラン自身は出演しないようだ。

ブリュノ・デュモン(フランス)『MA LOUTE (SLACK BAY)』…ファブリス・ルキーニ、ジュリエット・ビノシュの共演で、1910年の夏北フランスで起こった謎の失踪事件を調べる凸凹捜査官コンビを描く。

アスガル・ファルハーディー(イラン)『FORUSHANDE (THE SALESMAN)』…「セールスマンの死」を演じることになった夫婦に亀裂が生じていく。

ニコール・ガルシア(フランス)『MAL DE PIERRES (FROM THE LAND OF THE MOON)』…マリオン・コティヤールとルイ・ガレルの共演 で1950年代にサルディーニャ島から本土に渡った祖母の禁断の恋を孫娘が聞く。

アラン・ギロディ(フランス)『RESTER VERTICAL (STAYING VERTICAL)』…映画監督がリサーチに来た村で若い羊飼いの娘と出会い誘惑される。

ジム・ジャームッシュ(アメリカ)『PATERSON』…アダム・ドライバーが演じるバスの運転手パターソンと妻の代わりのない日々を描く。

クレベル・メンドーサ・フィリオ(ブラジル)『AQUARIUS』…ソニア・ブラガが演ずる、長年暮らしたアパートを追立てられている音楽評論家を引退した65歳の未亡人が、自分の過去を思い出す。

ケン・ローチ(イギリス)『I, DANIEL BLAKE』…59歳の大工ダニエル・ブレイクが病気のため生活保護を受けることになり、シングル・マザーのケイティと出会う。

ブリランテ・メンドーサ(フィリピン)『MA' ROSA』…マニラのスラムでコンビニを開くローザ。子どもを4人抱え、生活のために麻薬売買に手を出しつかまってしまう。残された子どもたちは…?

クリスチャン・ムンギウ(ルーマニア)『BACALAUREAT (GRADUATION)』…トランシルヴァニアで医師をしているロメオは一人娘の未来を思い描いていたが、思わぬ事態が起こってその夢が崩れていく。

ジェフ・ニコルズ(アメリカ)『LOVING』…1958年異人種間の結婚をしたために州の法律に触れ、刑務所に入れられてしまったラヴィング夫妻の物語。ジョエル・エドガートン、マイケル・シャノンなどニコルズ組おなじみのスターが出演。

パク・チャヌク(韓国)『AGASSI (THE HANDMAIDEN)』…ハ・ジョンウ、キム・ミニ、チョ・ジヌンの出演で、1930年代裕福な日本人帰属をだます大掛かりな詐欺に手を貸すことになった若い女スリの物語。

ショーン・ペン(アメリカ)『THE LAST FACE』…アフリカで活動する夢人権団体の女医が救援の医師と出会い、困難な選択を迫られる。シャーリーズ・セロンとハビエル・バルデム、アデル・エグザルコプロス、ジャン・レノらが出演。

クリスティ・プイウ(ルーマニア)『SIERANEVADA』…父の一周忌に向う神経科医とその妻。母の家には一周忌のために親族が集まっている。

ニコラス・ウィンディング・レフン(デンマーク)『THE NEON DEMON』…エル・ファニング扮するモデル志願の娘が、若さと美に取りつかれた女性たちを魅了し、トップモデルになっていくが…。キアヌ・リーブス、ジェナ・マローン、クリスティーナ・ヘンドリックスなどが共演。

ポール・バーホーベン(オランダ)『ELLE』…イザベル・ユペール、アンヌ・コンシニ、シャルル・ベルリングなどの共演で、ゲーム業界トップの女性エグゼクティブが侵入者に襲われ、その生活を変えられていくが、やがてふたりの高度なゲームになっていく。

ポール・ヴェキアリ(フランス)『LE CANCRE』…マチュー・アマルリックの主演でカトリーヌ・ドヌーヴ共演。



コンペ外の作品でジョディ・フォスターの監督作や、ジム・ジャームッシュの音楽ドキュメンタリーなどもあり、コンペだけでは到底すまないカンヌ国際映画祭の日々が始まる。今年も忙しくなりそうだ。【文/まつかわゆま】

最終更新:5月9日(月)16時30分

Movie Walker

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。