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今季1号から巻き返しへ G亀井は由伸引退で感じる物足りなさ埋めるピース

Full-Count 5月9日(月)9時38分配信

高橋監督を「ずっと憧れの存在」と尊敬してきた亀井

 巨人はゴールデンウィークの戦いでなかなか波に乗れなかった。中日に本拠地3連敗を喫し、3位に後退。長谷川、今村、高木といった経験の浅い投手には打線がバックアップをしていかなくてはならないが、援護できずに終わってしまった。

 そんな中、8日の中日戦の最終回に意地を見せたのが亀井善行外野手だった。待望の今季1号2ラン。相手先発が左右の兼ね合いで右打者の大田と併用された時期もあったが、4月13日からはレフトの定位置をつかんでいる。他の選手よりも守備力は安定しており、ゲームの展開を読める。入団時から目をかけている高橋監督にとってみれば、坂本と同じくらい信頼を置き、安心のできるプレーヤーだろう。

 高橋由伸という偉大なプレーヤーが現役を引退。広角に打てるだけでなく、パンチのある打撃を兼ね備える。守備でのスローイングは的確で、肩も強い。ボールがあればケガを恐れずに飛び込んでいく。このスタイルを亀井は継承し、「ずっと憧れの存在」と尊敬してきた。けがで戦列を離れることもあるが、毎年100試合以上のフル出場、レギュラーとしての安定した数字を目指して、チームに貢献してきた。

 しかし、尊敬する先輩の引退で少し考え方に変化があった。「役割がしっかりしているチームの方が強いと思います」。高橋由は、晩年は代打の切り札として君臨。勝負強い打撃を見せてきた。スタメン出場した試合も勝利に導くインパクトのある打球を飛ばしてきた。今、亀井に求められているのは、高橋由のような存在価値なのかもしれない。

「監督がやっていた仕事は誰かがやらないといけない」

 もちろん、まだ33歳と働き盛り。代打の切り札にしてしまうのはもったいない。だが、今の巨人において昨年までの高橋由のように役割を理解し、スタメンでも控えでも力を発揮できる選手は亀井しかいない。多くのファンから愛され、攻守でスタジアムを沸かすこともできる。由伸引退で物足りなさを感じる巨人ファンの中には、苦労してきた亀井にその姿を重ねる人も少なくないようだ。

 亀井にはこれまでの経験に加え、新しい自覚が芽生えている。「監督がやっていた仕事は誰かがやらないといけないと思っています。僕は代打でも守備固めでもスタメンでも、勝利に貢献できればいいです」。8日の試合ではエキサイトシートに飛び込んでまでファウルを捕球したサード・村田を称えるように背中をたたき、激励した。時には落ち込んでいる村田を支えている姿も見える。後輩で主将の坂本、選手会長の長野にとっても心強い存在となっている。

 打率は2割4分7厘と決して高い数字ではないが、高橋監督は亀井を使い続けるだろう。生え抜き外野手としてこれからのチームをプレーや言動で引っ張っていく役割が求められる。高橋由がやっていたものを引き継げる一番の適任者は亀井だ。敗れた試合の最後に見せた意地。これからの巻き返しを期待したい。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:5月9日(月)10時54分

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