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経済ニュースでよく見かける「短プラ」と「長プラ」、どう違う?

THE PAGE 5月11日(水)7時0分配信

 経済ニュースの中で長プラ、短プラというキーワードを目にしたことがあると思います。このキーワードは住宅ローンの話題に出てくることもありますから、マイホームの購入を検討したことがある人も、見聞きしているかもしれません。長プラ、短プラとはいったいどのようなものなのでしょうか。

長プラ、短プラとは?

 長プラと短プラは、それぞれ長期プライムレートと短期プライムレートの略になります。これらは金融機関が融資を行う際の金利のことを指しており、長プラは、優良企業向けに長期(1年以上)融資を行う際の最低金利(最優遇金利)、一方の短プラは、同じく優良企業向けの短期(1年以内)融資における最低金利のことです。

 かつて日本の金融行政は護送船団方式と呼ばれており、金融機関が自由に競争する状況ではありませんでした。当時長プラは、日本興業銀行(現みずほコーポレート銀行)など、いわゆる長信銀が主導し、各行がそれに倣うという形で決定されていました。短プラについては、公定歩合に準じて決定されていましたので、こちらも市場ではなく日銀が決定するという色彩が濃いものでした。つまり自由市場に任せるのではなく、中央銀行や有力民間銀行が全体の状況を考えて半ば人為的に決定していたわけです。

 しかし1980年代以降、急速に進んだ金融自由化の流れの中で、長プラや短プラの決定方法も変化しています。短プラについては市中金利に連動するようになり、長プラも市場をもとに決定されるようになりました。以前は、短プラと長プラは銀行収益の基本となる情報でしたが、今となっては以前ほど重視されてはいません。

無視できない、住宅ローン金利との関連性は?

 ではこれらの金利は私たちの生活にまったく関係がないのかというとそんなことはありません。特に短プラについては、住宅ローン金利との関連性が高いからです。

 多くの銀行は、住宅ローンの変動金利について短プラを基準に利率の見直しを行っています。4月の見直しでは、マイナス金利が導入されているにもかかわらず、メガバンク各行が住宅ローン金利の引き上げを実施し、市場を驚かせました。ただ、金利が上がったのは10年の固定金利が中心で、変動金利に動きはありませんでした。その理由は、変動金利の基準となる短プラに変化がなかったからです。

 住宅ローン金利の動向は多くの人にとって大事なテーマです。固定金利での借り入れを考えている人は長期国債の金利動向を、変動金利での借り入れを考えている人は、短プラのレートを注意して見ておくとよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:5月11日(水)7時0分

THE PAGE