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血管内治療と手術同時に 金沢大病院に県内初施設

北國新聞社 5月10日(火)3時19分配信

 金大附属病院は、血管内治療と手術を同時に行うことができる「ハイブリッド手術室」を石川県内で初めて導入した。心臓血管外科は年内に同手術室を活用し、カテーテルを使って心臓の人工弁を取りつける新たな治療を始める。心筋梗塞などに対するより高度な治療が可能になり、患者の急変にも迅速に対処できる態勢が整った。

 ハイブリッド手術室は中央診療棟4階の一室に設けられ、エックス線撮影装置や60インチの高精細モニターを備える。医師は手術台そばにあるモニターで、血管内の様子を写したレントゲン画像を確認しながら執刀できる。心臓血管外科や循環器内科、脳神経外科を中心に利用が見込まれる。

 特に期待されるのは、カテーテルを使って心臓に人工弁を取り付ける「経カテーテル的大動脈弁留置術」(通称・TAVI)が実施可能になることだ。TAVIではカテーテルの先端に人工弁を取りつけ、太ももの付け根から大動脈に入れて心臓まで到達させる。

 胸を開く外科手術をしなくてもよいことから患者の負担が軽く、心臓弁膜症や大動脈弁狭窄(きょうさく)症の画期的な治療法とされる。しかし、関連学会が定めた基準でハイブリッド手術室の整備が要件になっていたことから、金大附属病院ではこれまで実施できなかった。

 従来は別室で行っていた冠動脈のバイパス手術とカテーテル治療を1カ所でできるようになり、心筋梗塞や狭心症の治療がより円滑に行えるようになった。

 副病院長(診療担当)で心臓血管外科長の竹村博文教授は「ハイブリッド手術室で一層、患者のリスクを減らし、スピーディーな手術を実現したい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5月10日(火)3時19分

北國新聞社