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熊本地震、耐震化の重要性浮き彫りに

ZUU online 5月11日(水)16時10分配信

 4月14日に発生した熊本地震による建物被害が約5000戸になった。消防庁によると住宅の全壊が1495戸、半壊が1381戸、一部破損が2347戸(4月21日時点)。調査しきれていない建物も多く、その数はさらに増えていくと見られる。死者は58人(同時点)で、そのうち圧死・窒息・外傷性窒息死が48人となる。これらは建物倒壊がきっかけになっていると見られ、耐震化の重要性が改めて浮き彫りになった。

 今回の地震は熊本県が住宅の耐震化率90%に向けて取り組む最中に起きた出来事だった。

 県によれば熊本県内の住宅の耐震化率は2013年時点で76%。全国平均の82%に対して下回っている状況だったため、同年、県は従来の「熊本県建築物耐震改修促進計画」を変更し、この3月末までに90%にしようと仕切り直しを図っていた。県では補助金や、消費者向け耐震リフォームセミナー、プロの技術者講習会などを行ってきたが、2015年度末の耐震化率について県担当者は「計画に届かなかった」と話す。

 耐震化が進まなかった要因の一つについて、現地調査を行った耐震研究会の保坂貴司代表理事は「九州全般に言えることだが、地震が少ない地域なのでユーザーの意識が低かった。もちろん地盤が大切なのはいうまでもないが、耐震補強が進んでいれば被害はかなり軽減できたのでは」と見る。県担当者も「九州ではこれまで大きな地震がなかったし、報道でも関東や関西に起こる地震の話が多かった」と話す。

 ただ、エリアによっては耐えられなかったとの声もある。熊本耐震診断・建物検査・普及センターの田上和俊代表は、「震度6の地震が5回も繰り返し起こる今回の場合は、補強していたとしても厳しいのでは」と話す。今回は地震発生から6日で震度1以上の地震が600回以上起きている。

 耐震工事に強い、安心ホーム計画の阿部誠社長は「木造の家が倒壊する映像を多くの方が見られたので全国的に『耐震』意識は高まっていくのではないか」と話す。(提供:リフォーム産業新聞 4月26日掲載)

最終更新:5月11日(水)16時10分

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