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再生可能エネルギー コスト低下により変わる未来

エコノミックニュース 5月11日(水)15時4分配信

 様々な集計、試算により、これまで一般的に高コストであると考えられてきた再生可能エネルギーが、従来の予想以上にそのコストを低下させることができるということが徐々に明らかになってきている。

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)による集計によると、特に太陽光発電に関しては、その発電コストは2010年から16年までの6年間の間におよそ半分にまで下がり、一部では火力発電と同額の水準となっている。また風力発電に関しても同6年間におよそ15%のコスト低下となり、化石燃料を使用した火力発電よりも低い水準となっている。また洋上タービン発電に関しては、火力発電とほぼ同水準となっている。

 こうしたコストの低下により、再生可能エネルギーの発電量も増加をしている。15年における再生可能エネルギーの発電設備による発電量は152Gw(ギガワット)にまで上昇しており、これは原子力発電所に換算するとおよそ2000機分に相当する。

 このような流れの中、16年5月にはハーバード大学の応用物理学教授ディビット・キース氏により大胆な予測がなされ、話題を呼んだ。その予測とは20年までに、太陽光発電の発電コストはさらに半額にまで低下をする、というものだ。

 しかしその一方で、キース氏はその予測が達成するためには、イノベーションによる太陽光発電パネルの価格低下や、常に自動でパネルが太陽光の方向を向くトラッカーなどの最新設備が普及をすることなどが条件になるとしている。

 従来、再生可能エネルギーはコスト面において火力発電や原子力発電には対抗ができないというのが定説となってきた。しかし皮肉なことに、11年の福島第一原子力発電所の事故を契機として世界各国が再生可能エネルギーの本格的な導入を検討し始めたことにより、これまでの状況が大きく変わりつつあるようだ。

 また最近では、家庭で、太陽光発電で作られる電気の発電コストが、電力会社から購入する電気料金と同額になり、更に安くなっていくという「グリットパリティー」という状態も見られるようになりつつある。

 これからごく近い未来にかけて、世界におけるエネルギー状況はこれまで以上に大きく変わっていくということが予想される。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:5月11日(水)15時4分

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