ここから本文です

中国・宝山鋼鉄、主要薄板の6月国内販価も全面値上げ

鉄鋼新聞 5月11日(水)6時0分配信

 中国・宝山鋼鉄はこのほど、6月生産分の主要薄板類国内販売価格を取引先に通知、全品種で販価を引き上げた。全面値上げは5カ月連続。中国鋼材相場が軟調に転じる中で、最大手の宝山が値上げ。相場急落の懸念も拭えず、据え置きも予想されただけに、他メーカーの動向などに少なくない影響を与えそうだ。

 品種別値上げ幅は、熱延鋼板350元(約5800円)、酸洗鋼板180元(約3千円)、冷延100~150元(約1700~約2500円)、溶融亜鉛めっき150~180元(約2500~約3千円)、電気亜鉛めっき150元(約2500円)、ガルバリウム鋼板180元(約3千円)。電磁鋼板は無方向性がミドル・ローグレードで350元、ハイグレードで150元、方向性は300元(約5千円)。今年2~3月からの累計値上げ幅は、熱延鋼板で850元(約1万4千円)となるなど、円換算で1万円を大幅に上回る。
 今回、宝鋼が値上げしたのは「これまでの他メーカーの値上げ幅に比べ、宝山は小さい」「ロールがほぼ満杯で、受注に対する不安が少ない」「ヒモ付き販売が多く、流通市場の影響が限定的」などが理由となる。また、「ここで『慌てて値下げする必要はない』という市場へのメッセージ」とみる向きもある。
 足元の相場下落について宝鋼では「一時的な調整局面」と捉える関係者が多いようで、「今は不需要期だが、9月になれば需要はまた盛り上がる」という。
 据え置きも予想される中での意外感のある値上げに、関係筋からは「状況を見て、自信を持って値上げしている」との声が上がる。宝山の値上げは市場にどう受け止められるのか。影響が注目される。

最終更新:5月11日(水)6時0分

鉄鋼新聞