ここから本文です

地域運営 次は法人化 1680組織に増 任意での活動限界

日本農業新聞 5月11日(水)12時30分配信

 住民自治から発展し、地域の生活を守る事業に取り組む「地域運営組織」が全国1680組織に増え、法人格の取得を目指す動きが出てきた。収入面や人材確保に課題を抱えており、法人化することで収益確保や運営の継続につなげる狙いがある。政府は法人化に向けた支援の方向性を夏までに取りまとめる。

 地域運営組織は、小学校区を主な活動範囲に、小売店や給油所経営、外出支援、見守り、配食支援などを展開する。総務省によると、1680組織のうち7割が法人格を持たない任意組織だ。

 高齢化率が5割を超す山口市地福地区。特定非営利活動法人(NPO法人)「ほほえみの郷トイトイ」が、2012年から売店を兼ねた交流拠点を経営する。地区唯一の売店は10年に撤退。生活が立ち行かなくなるとして全22集落で住民が寄付を募り店舗を再開させた。移動販売車や総菜加工所も整備し、年間売り上げは5000万円を上回る。14年に法人化すると売買など契約がしやすくなり、少しずつ利益が出るようになった。法人の高田新一郎さん(46)は「商業の成功ではなく、地域のよりどころを盛り上げるため」と強調する。

 法人化により、税制優遇や行政の委託も受けやすくなる。農業支援、道の駅の運営、除雪などを手掛ける新潟県十日町市の「(株)あいポート仙田」。代表の高橋幸一さん(70)は「会社にしなければ、多様な事業の展開ができない」と明かす。

 法人格の取得には壁もある。三重県名張市には地域運営組織が15あり、大半が任意団体。代表者の負担や事業の発展性など課題を抱える。ただ、現状の法人制度は会計が煩雑で、会員の集め方にも制約があるなど実態にそぐわない。同市は「自治組織の活動に適した法人化の仕組みが必要だ」(地域経営室)と訴える。(尾原浩子)

地方創生で政府支援へ

 政府は、地域運営組織を20年に3000に増やす考え。まち・ひと・しごと創生本部ではそのための支援を有識者会議で議論する。同本部は「現場の声を踏まえ、法人化に向けた仕組みを検討していく」と説明する。

日本農業新聞

最終更新:5月11日(水)12時30分

日本農業新聞

いかにして巨大イカを見つけたか
人類は水中撮影を始めたときから巨大イカ(ダイオウイカ)を探し求めてきました。しかしその深海の怪物を見つけることは難しく、今まで撮影に成功したことはありませんでした。海洋学者であり発明家でもあるエディス・ウィダーは、ダイオウイカの初の撮影を可能にした知見とチームワークについて語ります。