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真鍋大度主催イベントにも クリエイティブにコーディングできる“Cinder“の魅力

SENSORS 5月11日(水)16時1分配信

Rhizomatiks research 真鍋大度氏が主催する“Flying Tokyo“では、Anti VJのプロジェクトなど、世界的に活躍するクリエイティブ・コーダーのSimon Geilfus(サイモン・ゲイルフス)が来日しCinderを使った「ダイナミック・コーディング(ライブ・コーディング)」を紹介するワークショップを2016年5月15日(日)、16日(月)に開催する。SENSORSでも動向を追っている真鍋氏が主催するイベントで扱われるCinderとは何か?今回講師を勤めるサイモンに取材した。

--「Cinder(シンダー)」とは何ですか?それが登場した背景とは?

サイモン: Cinderは一般的にクリエイティブコーディングとも言われる、美しさを持ったプログラミングに用いられるC++言語のライブラリです。グラフィック、オーディオ、ビデオ、計算幾何学に使われます。対応プラットフォームはOS X、Windows、iOS、WinRT。非公式ですがグラフィックスAPIのVulkanやLinux、Androidにも対応しています。 Cinderは制作の現場で鍛えられ、プロフェッショナルがメインのツールとして使うに足るほどパワフルでありながら、学びや実験にも適しています。

--いま、どんな人達がCinderを使っているのですか?

サイモン: Cinderに参加するのは、様々な分野のプログラマー、デザイナー、アーティストたち。規模は小さいながらも拡大を続ける、非常に活動的なグローバルコミュニティに支えられています。彼らの多くはクリエイティブ業界出身ですが、アカデミック、リサーチ、アートの分野からの参画もあります。Cinderはグーグル、インテル、マイクロソフトといった大手企業や主要なクリエイティブ企業においてもクリエイティブツールのプロトタイプ開発に使われています。

--Cinderと他のクリエイティブコーディングツールキットの違いは?

サイモン: Cinderは他のツールキットとすこし異なった背景を持って登場しました。ProcessingやOpenframeworksと言われるツールの場合、どちらもアーティスト、デザイナー、そして学生にコーディングを教えるためにつくられました。Cinderは、もともとBarbarian Group(米国のインタラクティブマーケティング企業)の内製ライブラリとして誕生したものです。プログラマがプログラマのために作ったものなんです。それはつまり、“使いやすいこと“に主眼を置くという制約を受けず、妥協のなくクリエイティブを追求したいと考える人のためのものです。Cinderはアーティスティックでクリエイティブなツールをその中心に置きながらも、モダンで標準的なC++言語の作法を尊重するという特長を持っています。

--サイモンはどうやってCinderに巡りあい、使いはじめるに至ったのですか?

サイモン: Cinderがオープンソースライブラリとして公開されるまえ、僕はロバート・ホッジン(Flight404というハンドルネームで有名なインタラクティブコーダー)の仕事が好きで常に気にしていたんです。ロバートがメインのツールをProcessingからBarbarian Group C++ライブラリにスイッチしたとき、僕はちょうどProcessingからoFに鞍替えしようとしているところでした。ロバートのおかげでCinderは当時多くの注目を集め、それがようやく公開されたとき、僕を含めた数人のコミュニティメンバーはそのライブラリの可能性について非常に興奮したんです。


クリエイティビティを発揮しつつコーディングとしてもパワフルなCinder、次世代クリエイティブを担う表現者にとって武器となりそうである。興味ある方はワークショップにも参加してみてはどうだろうか?



ライター:西村真里子
SENSORS.jp 編集長
国際基督教大学(ICU)卒。IBMでエンジニア、Adobeにてマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブカンパニー(株)バスキュールにてプロデューサー従事後、2014年に株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×クリエイティブ×マーケティングを強みにプロデュース業や執筆活動を行う。スタートアップ向けのデザイン&マーケティングアクセラレーションプログラム「HEART CATCH 2015」総合プロデューサー。 http://events.heartcatch.me/

最終更新:5月11日(水)16時1分

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