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世界初「パズル学」で京大博士号を取得 東田大志さんを駆り立てる「情熱」

THE PAGE 5月12日(木)12時39分配信

博士号を取った「パズル学」の論文の内容を説明する東田さん(中野宏一撮影)

 ジグソーパズル・クロスワードパズルなど、さまざまなパズルがあるが、パズル好きが高じて京都大学大学院で、世界初「パズル学」で博士号を取得した人がいる。少年時代から「パズル」にはまり、大学受験も「パズル」で解いたという東田大志さんがパズル研究者を志した理由は、「自分をここまで魅了する『パズル』とは何か知りたかったから」。今は「禅とパズル」について研究する東田さんに、パズルに賭ける情熱と人生を聞いた。

「美しいパズルって何だろう」

 東田大志さん(31)は、この春、京都大学大学院人間・環境学研究科で、「パズル学」を研究し世界初の博士号を取得した。「パズルは、暇つぶしなど軽いものと見られがちだが、その奥深さについて、美学・哲学・社会学の観点から研究した」という。「美しいパズルとは何か」について、美学の観点から論じ、「パズルとは何か」について、哲学的・社会学的に分析した。今回の研究で、「パズルは、社会からの”逃避”と見られがちだが、実は社会から必要とされていると分かった」という。

 「パズルを注意深く観察すると、深い世界がある」と東田さんは強調する。「絵を見るときに『美しいとは何か』という研究があるが、パズルを論じる時の『美しいパズル』とは何なのか全く研究されていないことに気がついた」ことが、研究を始めた動機だという。「これから『パズル』を研究する全ての人の参考となるような研究を目指した」と研究成果に自信を見せる。

受験勉強も「パズル」で京大法学部合格

 東田さんが、「パズル」と出会ったのは、小学2年の時。クロスワードパズルのような紙と鉛筆で解くパズルに夢中になった。中3からパズルを自作し始め、パズル雑誌への投稿も始める。高校では、自作のパズルをプリントにしてクラスメイトに1枚10円で売っていたという。

 東田さんは、受験勉強も「パズル」で解いて、京都大学法学部に入学した。「国語も、数学も、理科も社会も、大学入試は『全部パズル』です。答えがひとつに決まっていて、その答えを見つけ出す過程はパズルそのものです」という。

 京都大学法学部に現役合格した東田さんは、当初弁護士か検事になりたかったという。ところが、法律の勉強に全く興味が持てなかった。「すでにある条文を解釈することに、創造性を感じなかった。ずっと好きだったパズルを研究しよう」と、大学3年の時に、京都大学総合人間学部に転学部した。

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最終更新:5月12日(木)12時58分

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