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USJ沖縄撤回の理由 1億2千万円の調査費どうなる?

沖縄タイムス 5月12日(木)10時35分配信

 大阪市の米映画テーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社ユー・エス・ジェイは、県内での新たなテーマパーク計画の撤回を11日までに決めた。昨年発足した新たな経営陣が、大阪の施設に集中投資する方針を決めたことが理由。同日午後、同社CEO(最高経営責任者)のジャン・ルイ・ボニエ氏が那覇市内のホテルで安慶田光男副知事と会談し、伝えた。
 同氏は同日午前に首相官邸を訪問し、和泉洋人首相補佐官に沖縄進出計画を見直すと報告した。菅義偉官房長官が同日午後の会見で明らかにした。菅氏は「民間企業の経営判断だが極めて残念だと思う」と述べた。また、USJ進出を見据えて本年度の内閣府沖縄関係予算に盛り込んだ北部地域の調査費1億2千万円については「USJに使うことはない」との考えを示した。
 安慶田副知事は同日午後に県庁内で記者団の取材に応じ、「沖縄観光のブランド力の向上につながると考えていたところであり非常に残念」とコメントした。
 その上で、ユー・エス・ジェイ側に方針見直しを求める可能性については「翁長雄志知事や関係者と相談しなければならない」と述べるにとどめた。同社以外のテーマパークが進出の意向を示した場合の対応については、観光振興につながるのであれば歓迎すべきだとの考えを示した。
 ユー・エス・ジェイ広報は沖縄タイムスの取材に対し「既存施設の成長に注力するということであり、沖縄での採算性が要因というわけではない」と説明した。
 沖縄への進出計画は、USJが手狭になる中での成長戦略として浮上。映画ではなく自然をテーマにする方針で、沖縄美ら海水族館がある人気観光スポットの海洋博公園(本部町)を候補地に2020年までの開業を目指していた。昨年7月にはグレン・ガンペルCEO(当時)が県庁を訪れ、翁長知事へ実現に協力を求めていた。
 一方、昨年11月にUSJ運営会社を買収したコムキャスト出身のボニエ氏は、CEO就任後初の記者会見で「社内で議論、分析している」と沖縄進出に慎重な姿勢を示していた。

最終更新:5月12日(木)17時29分

沖縄タイムス