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東京五輪費用 当初予算から約4倍にまで膨れた理由とは

エコノミックニュース 5月12日(木)7時37分配信

 2020年に行われる予定である東京オリンピック・パラリンピックに関し、その予算の内、大会組織委員会によって負担される仮設会場の整備費や既存施設の改修費などが13年の招致段階での試算723億円から、そのおよそ4倍である3000億円にまで増額されることがわかった。

 仮設会場に関しては、既に大幅な予算増額が見込まれることから当初の新規会場建設を取り止めたり、既存施設の活用を進めていったりするなど、コスト削減を図ってきたのであったが、それでもこの大幅な膨張を避けることはできなかった。

 招致当時の費用分担の見積もりにおいては、新設の恒久施設に関しては1538億円分を東京都が負担をし、仮設の施設に関しては723億円を大会組織委員会が負担をすることになっていた。しかし今回の予算のこの大幅な増額を受け、都は仮設施設にかかる費用の一部を負担する方向で調整を進めている。また、有明体操競技場(東京都江東区)に関しては、五輪終了後も展示会場として都が運営をすることを条件にその費用を負担することが既に決定している。都の負担分に関しては税金によって賄われる。

 東京オリンピック・パラリンピックに関しては、これまでにも国が負担する新国立競技場の建設費が当初予算の1300億円から一時は3000億円まで膨らみ、その後1645億円程度に修正をされてきたという経緯も存在する。

 なぜ、このような前代未聞の事態となってしまったのか。その背景としては、招致成功を優先するあまり、体面を優先し甘い見積もりをしたのではないかという見方もある。さらに開催が決定した後にはオリンピック・パラリンピックを大義名分とし、予算の獲得が優先される構造があったのではないかとも言われている。

 また、これら予算に関しては、今後さらに増額がなされるという可能性も指摘されている。遠藤利明五輪担当相は衆院の予算委員会において大会予算の総額について「組織委も政府も把握していない」と答弁し、また組織委のトップである武藤敏郎事務総長も昨年12月に運営費に関する一部報道に対し「確固たる数字は持ち合わせていない」と述べた。今後においては特にテロ対策などの面において、さらなる予算の増額がなされることが予想されている。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:5月12日(木)7時37分

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