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探査犬でクジャク“退治” 八重山の生態系保護へ

沖縄タイムス 5月13日(金)10時49分配信

 八重山諸島に定着し、環境省が「要注意外来生物」に指定するインドクジャクの繁殖期に合わせた沖縄県と竹富町の駆除事業が黒島と小浜島で本格化している。4月中旬から探査犬を4頭導入、今月9日までに両島で約250個の卵を駆除した。昨年のデータ活用や探査犬を増やしたほか、本年度から試験的に「疑似卵」も活用。生態系保護に向けた新たな取り組みによる効果が期待されている。
 インドクジャクは1970年代に竹富町内の観光業者が観賞用として持ち込んだものが島々に広がった。町自然環境課によると、八重山では石垣、小浜、黒島、新城の4島に定着。雑食性でヘビなど小動物をあさり生態系への影響が懸念されている。
 竹富町は、餌で誘い出す「箱わな」や銃器駆除を実施してきたがクジャクが「学習」し避けるようになったため、2014年度に「探査犬」を導入した。
 同課によると、探査犬1頭を導入した初年度が約120個、15年度は3頭導入し333個を駆除した。本年度から県が黒島地区、町が小浜地区で事業を実施。現場数カ所では、ふ化しない疑似卵を実際の卵と入れ替えることによる繁殖阻害効果を検証する。
 事業を受託する南西環境研究所の福原亮史外来生物対策室長は「昨年に比べて産卵箇所が減り1巣当たりの産卵数も減少した。一定の成果があがっており、繁殖を阻害し、早期撲滅につなげたい」。
 町自然環境課の新盛勝一課長は「黒島と小浜でのインドクジャクの目撃は格段に減ったが、根絶には至っていない。引き続き、県や地元住民らの協力を得ながら早期撲滅を図り、世界自然遺産登録に向け、町内の生物多様性保全を推進したい」としている。

最終更新:5月13日(金)11時38分

沖縄タイムス