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藤巻亮太 新曲「go my way」は受け入れることの大切さに気づいたときに書いた/インタビュー2

エキサイトミュージック 5月14日(土)13時15分配信

 
■藤巻亮太/配信 Single『go my way』インタビュー全文(2/3)



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聴いてもらえる喜び”に飢えていた

――最新リリース曲の「go my way」も、アルバム制作の過程で同時期にできたそうですね。

藤巻:そうなんですよ。だから、『日日是好日』と成分としては近いものがあって、アルバムに入っていてもおかしくないような曲です。今はこうしてSPEEDSTAR RECORDS(というレーベル)でやらせてもらってますけど、以前は、ライブはすれども(リリースの予定も立たず)どこに向かって何をしたらいいかわからないような、モチベーションを保つのがすごく難しい時期があって……。先が見えない中で、「やっぱり、楽曲を作った以上は、聴いてもらいたい」という欲求がすごく自分の中で出てきて。

――自分の内側にあるものをとにかく一度吐き出したいんだという衝動から始まったソロ活動が、違う局面を迎えたんですね。

藤巻:そうですね、“聴いてもらえる喜び”に飢えていたし、ライブやリリースすることをイメージしながらこの曲の歌詞を書いていました。この3年半の中で、「まだ先のことは決まってないけど、一曲一曲作って歩いていこう」という想いを抱きながら、ちょっと歩みの遅い時期にできた曲だったんです。

――過去も未来も、回り道も今に繋がっているんだという考え方が冒頭から明言されていますね。

藤巻:(移籍第一弾シングルの)「ing」という曲もそうなんだけど、“受け入れる”ことがテーマだった時期があって、そういうことをよく考えていたんですよね。自分の過去を否定しているうちはなかなか本当の意味で前に一歩進めないじゃないですか? あるがままをちゃんと見て、「ああ、それが僕なんだな」と受け入れることが大事だなって。そう思った時期に書いた歌詞なんです。それができた時に、昨日までの自分のことを抱き締められるし、またそれを超えて今日という日も自分らしく頑張っていけばいいし。そしてその先には、音楽をやっている以上、やっぱりお客さんの、ファンの皆の顔がすごく浮かんだから、<君に会いたいな>という願望が生まれてきたし。お客さんは皆、一人一人いろんな大変なこともあるかもしれないけど、ライブに来てくれて、また日常に帰って行って、「明日からまた頑張ろう」みたいな気持ちになってもらって。そういういいエネルギーの循環をさせていくことが大事だと思ったし、その循環を生むためにも、自分はもっともっとイマジネーションを膨らませて、音楽をよりクリエイティブなものにしていくことが大事だと、今思っているし。この曲を作ったのは、その循環をまだ生みづらい時期だったんですけどね。


言葉の意味に捉われ過ぎてしまっている時期があった

――苦しみの中で生まれた曲だったんですね……。アニメ『エンドライド』(日本テレビ他)のエンディングテーマとしてオンエア中ですが、楽曲提供のオファーからスタートしたんですか?

藤巻:はい、それを受けて何曲か候補曲を出させてもらった中で、この曲を一番気に入ってくださって、ありがたいことに、「ピッタリだ」とおっしゃっていただいいたんです。

――オープンニングはLUNA SEAが担当していますし、音楽的に濃密なアニメになっていますよね。

藤巻:そうですね。LUNASEAさんの「Limit」はすごくロックな曲で、エンディングには、ちょっと力が抜けた感じの僕の「go my way」が入っているという(笑)。『エンドライド』は少年二人が異次元と行き来しながら描かれる、“成長の物語”だと思うんですよ。成長していくということは、歩んできた道や現実を受け入れるという大変なことを伴っていて。そして、それを受け入れた先にまた一歩進んでいくというテーマが、「go my way」で書かれている世界とシンクロする部分があるし、<昨日までの自分を追いこして>というキーワードがこのアニメにはすごくハマッているんじゃないかな?と思います。

――<うまく伝えられないけど 君が好きさ>という、“うまく伝えられないけど”とそのまま言ってしまう素直さは、ソロ第一弾シングルの「光をあつめて」の<言葉にならない想いを抱えながら生きている>に通じているように感じます。言葉で説明することに頼り過ぎないと言いますか……。

藤巻:僕は言葉の意味に捉われ過ぎてしまっている時期があったんですよね。でも、意味よりも響きのほうが大事な瞬間って、言葉にはあって。例えば、“粉雪~”(「粉雪」レミオロメン)という言葉に、別に意味はないじゃないですか(笑)? でも、何となくそこにある儚さが伝わるというか。そういうものをもっと大事にしていきたいなと今思っていて。意味だけを追っていくと、伝わるんだけど細い、ということになりかねない。響きを信じていった方がより豊かなことってあるし。言葉の意味としては上手く伝わらなかったとしても、音楽として伝わればいいというのが今の心境ですね。

――頭で考えるのではなく、よりプリミティブな衝動を信じているという感覚もあるんでしょうか?

藤巻:そうかもしれないですね。そういうものに対する人間のセンサーって深いと思うんです。より深いところで感じ合えるのは、意味を超えた部分だと思うので。マーケティング・リサーチをして作られるヒット曲もあるのかもしれないけど、そういうプリミティブな、深いところで繋がることのほうが、僕は音楽として深い、面白いと思っていて。その方向に舵をもう一回切っていく時に、こういう作品ができていったのかもしれないし、『日日是好日』というアルバムも、そう思いながら(詞を)書いていった部分はありますね。

最終更新:5月15日(日)13時0分

エキサイトミュージック