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東芝次期社長 現場と一枚岩となり企業再生に取り組むと言うが

エコノミックニュース 5月14日(土)12時34分配信

 大手総合電機メーカー東芝<6502>は綱川智副社長を社長に昇格させる人事を発表した。室町正社長は代表権のある会長として特別顧問に就任。いずれも6月下旬に行われる株主総会後の取締役会で正式に決められることとなった。不正会計が発覚してから一年、事業構造改革に一定の目処がたったと言えるだろう。

 東芝は2008年のリーマンショックを受け、過去最悪となる3,435億円の赤字に陥った。この頃から当時の社長であった西田厚聰氏をはじめとして不正会計が行われるようになる。さらに東日本大震災の後、経営の柱であった原子力事業の先行きさえ見通せなくなり、内部の経営チェック機能が麻痺していった。

 そんな不適切会計が発覚して、一年。東芝は二度に渡る有価証券報告書の提出を延期し、歴代3社長を追放した。さらに特別注意市場銘柄への指定がなされ、異例な土曜日決算が発表されるなどし、訴訟が行われるなど大混乱が起きていた。

 市場の信頼も失墜し続けている。決算を見ても、東芝は厳しい状況下に置かれ続けている。そんな中で綱川氏が新社長に選ばれたのはどういった理由からだろうか。

 綱川氏の人事案は5人の取締役で構成する指名委員会が決めた。社内外の候補者から集めた人選は幅広く、事業構造改革に目処をつけた実行力と事業計画を取りまとめたスピード感と構想力を持つ綱川氏の実力が評価された形だ。

 綱川氏は医療機器部門の出身である。15年9月より副社長として経営企画部門を担当していた。医療機器子会社の他、白物家電事業を売却するという実務を担ったことが今回の人事につながった。

 都内で記者会見を行った綱川氏は、現在の東芝の状況を受けて「創業以来の厳しい状況にあるグループの先頭に立つ責任の重さを痛感している」と強調した。経営陣と現場の従業員が一枚岩となって、全力で東芝の再生に取り組むという力強い姿勢を見せたが、さてその成果はいかなるものになるだろうか。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:5月14日(土)12時34分

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