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北朝鮮、異例の航空ショー開催 最高指導者のある意向が関係か

乗りものニュース 5月14日(土)9時18分配信

異例中の異例、一般人を迎えてのエアショー

 2016年9月24日(土)および25日(日)、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の元山(ウォンサン)市において「国際親善航空フェスティバル」が開催されます。北朝鮮が外国人を含む一般客を迎え入れてのエアショー(航空ショー)を開催することは、異例中の異例といえる出来事です。

 元山国際親善航空フェスティバル準備委員会の公式サイトには、英語によって驚くほど丁寧に参加の方法やスケジュールが記載されています。9月24日は北朝鮮空軍(朝鮮人民軍空軍)および高麗航空によるアクロバットショーが午前、午後にわけて実施され、翌25日は空軍、高麗航空の航空機を地上に展示。さらに高麗航空による30分間の遊覧飛行や、平壌航空クラブのラジコン飛行機アクロバット展示が行われる予定です。

 北朝鮮空軍と高麗航空は世界最大の“動く航空博物館”です。

 今回のイベントに、高麗航空機ではエンジンの騒音が酷くヨーロッパ諸国などで出入り禁止にされ他国では退役の進んだツポレフTu-134旅客機や、同じく騒音問題を抱え日本ではほとんど見られなくなったTu-154旅客機の展示が予定されており、さらに空軍機では主力戦闘機MiG-21や、現代でも有数の機動性を誇るMiG-29戦闘機、スホーイSu-25攻撃機などの参加が明らかにされています。

 北朝鮮空軍は、他国ではとっくに引退してしまっているような朝鮮戦争世代のMiG-15戦闘機やその発展型MiG-17戦闘機など、“魅力的なクラシック機”を多数保有。軍事パレードやアリランのマスゲームなどお祭り好きの北朝鮮ですから、飛行展示の規模はかなり充実したものになるかもしれません。

エアショーを開催する北朝鮮、その思惑

「元山国際親善航空フェスティバル」を開催する北朝鮮の思惑は、どこにあるのでしょうか。

 こうしたエアショーには通常、主に3つの目的があります。軍や政府が主催し、国民へのアピールなど広報や示威目的に行われる官製イベント(自衛隊の航空祭など)、新型機のお披露目や商談の場としてのビジネスショー(パリエアショーなど)、そしてエンターテインメントを目的としたイベント(レッドブルエアレースなど)です。

 今回の「元山国際親善航空フェスティバル」にビジネスショーとしての意図はないでしょうから、示威やエンターテインメントとしてのエアショーを目指しているものと推測されます。公式サイトには「航空を通じて平和と友情を育む」ことを目的とし、収益は北朝鮮江原道赤十字事務所を通じて孤児院に寄付されると記載されています。チャリティイベントとしてのエアショーは、世界最大規模のエアショーとして知られるイギリスの「ロイヤルインターナショナルエアタトゥ―(RIAT)」があり、これを手本にしているのでしょう。

 ただこれは“表向きの理由”で、元山国際親善航空フェスティバルの開催は、おそらく北朝鮮の最高指導者である朝鮮労働党委員長、金正恩氏の意向ではないかと筆者(関 賢太郎:航空軍事評論家)は推測します。

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最終更新:5月14日(土)9時18分

乗りものニュース