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阿部サダヲ、瑛太だけが頼り!?「僕らはブレないでおこう」先輩俳優の“遊び”に対抗

クランクイン! 5月14日(土)9時20分配信

 実話に基づく映画『殿、利息でござる!』で、阿部サダヲは宿場町救済に命を懸ける主人公・十三郎を演じている。「完成した作品を観て、共演者みんなで褒め合った」というほど本作に大満足の阿部だが、撮影中は自由すぎる先輩俳優陣に翻弄され続けたと苦笑いする。それにしても、超の付く個性派が揃いも揃ったり、相棒役・瑛太だけが頼りだったという舞台裏を阿部本人に聞いてみた。

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 本作は、『武士の家計簿』などで知られる作家・磯田道史の近著『無私の日本人』の一編『穀田屋十三郎』を、『予告犯』などの中村義洋監督が映画化した時代劇ドラマ。舞台は江戸時代中期の仙台藩・吉岡宿、重い年貢で夜逃げが相次ぐ宿場町を救うため、造り酒屋の店主・十三郎(阿部)と町一番の知恵者・篤平治(瑛太)が、藩に大金を貸し付け“利息を巻き上げる”という大胆な作戦に打って出る。

 目標額は、なんと千両(3億円)!町の有志たちが私財を投げ打ち、町民のために、町の将来のためだけに投資するという心意気。しかも、この行いを「末代まで自慢してはならない」という“つつしみの掟”があったというから驚きだ。「僕も“偉そうにしちゃいけない”といつも思っているので、日本人としてわかる部分はありますね」と共感するも、「ただ、後世に名前を残したいっていう欲は正直あるかな。十三郎は阿部サダヲが演じたって知ってほしいですから(笑)」と冗談まじりに本音をポロリ。

 今回、瑛太をはじめ、妻夫木聡、松田龍平、千葉雄大、重岡大毅(ジャニーズWEST)、竹内結子ら若手・中堅陣に加え、山崎努、きたろう、西村雅彦、寺脇康文ら、個性豊かなベテラン陣が脇を締める。まさに豪華キャスト夢の共演だが、コンビ役として一番長く関わった瑛太について阿部は「とてもやりやすかった」と高感触。「この間まで舞台(NODA・MAP 第20回公演 『逆鱗』)で一緒だったんですが、稽古場で芝居をどんどん変えて挑んでくるから、それに合わせたり、それは違うぞとやり返したり、やり取りが実に面白かった」と振り返る。


 ところが、その2人の良好な関係性に割って入ってくるのがベテラン勢。特にきたろう、西村、寺脇辺りが危険臭プンプンなのだが、「え?そう来るの?っていう役者が今回多くて大変でしたね。十三郎に賛同して“俺も俺も!”と参加してくるシーンがありますが、みんな、いろいろ仕掛けてくるんですよ」と困り顔を見せる。

 「例えば、西村さんは、みんなでコソコソ相談しているシーンに物凄いでっかい声で入ってくるし、きたろうさんは全く意味のないところで『バンザーイ!』と叫んで監督に注意されているし。だから、瑛太くんに、“僕らはブレないでおこう。先輩たちが遊ぼうとしている、でも、乗っかるとこの企画は失敗する!”と話し合った」のだとか。ただ、「町の有志たちが一致団結するまでにそれぞれの自我が出る、その人間っぽさがいい」と改めて先輩たちの演技を称賛。「そこがこの映画の深みであり、面白さでもある」と最後は感謝しきりだった。

 なお本作は、殿様役(仙台藩の第7代藩主・伊達重村)をフィギュアスケートの羽生結弦選手が演じるということで話題となっているが、阿部たち俳優陣は本番当日まで全く知らなかったそうだ。舞台裏では様々な憶測が飛び、「仙台だから羽生選手の名前も挙がったけれど、サンドイッチマンとか、マーくん(ニューヨーク・ヤンキースの田中将大選手)、なぜか浅田真央ちゃんやジャスティン・ビーバーとか言ってる人もいた」と述懐。実際に羽生選手の演技を観た阿部は、「世界一の表現者ですから気持ちが違う。堂々としていましたね」と脱帽していた。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『殿、利息でござる!』は5月14日より全国公開。

最終更新:5月14日(土)9時20分

クランクイン!