ここから本文です

櫓漁のボラ、いけすで直売 穴水、15日から漁開始

北國新聞社 5月15日(日)3時13分配信

 穴水町でボラ待ち櫓(やぐら)漁に取り組む「新崎・志ケ浦地区里海里山推進協議会」は22日から、新崎(にんざき)漁港でボラの直売市を始める。地元住民や釣り客に、いけすに入れたボラを販売し、200年以上の歴史を持つ伝統漁法や地元の味を広める。14日は櫓に網を設置し、15日の漁開始へ準備を整えた。

 直売市は、漁のシーズンである5~7月の毎月第2、4日曜に開催する。

 協議会は1996年に途絶えたボラ待ち櫓漁を2013年に復活させ、櫓は町内6基に増えた。漁獲数は年々増加しており、昨年は約3千匹を水揚げし、今年は5千匹を目指す。

 協議会はこれまで、捕れたボラを町内の鮮魚店やスーパーに卸していた。今年は泳ぐ姿や櫓漁の様子を見せて、味わう機会を増やしてもらおうと、卸のほかに直売市の開催を決めた。

 14日は協議会員が、櫓の周辺に設置していた長さ約10メートルの竹の支柱に、網を取り付けた。今年は引き揚げるスピードを速くするため、網の範囲を絞った。

 協議会によると、ボラが網に入るのを気長に待ち、受け身に徹する櫓漁は、ほかの漁に比べてボラが暴れず、ストレスで品質が落ちるのを防げるという。新崎で捕れるボラは「シロメ」「アカメ」と呼ばれる2種類のうち、白身魚特有のうま味を楽しめるシロメが中心で、協議会では「秘匿の銀ボラ」と名付けてブランド化を図っている。

 協議会の事業は昨年度、県のいしかわ里山振興ファンドに採択され、今年度は加工品の開発にも本格的に着手する。ボラをフレーク状にした商品や、能登と同じく世界農業遺産に認定された静岡県掛川地域特産の茶と組み合わせた「ボラ茶漬け」などを考えており、穴水町を通じて茶の生産者と協議を進めている。

 岩田正樹会長(67)は「ボラは町の宝であり、土産物としても認知されるようにしていきたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5月15日(日)3時13分

北國新聞社