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非鉄製錬8社の前3月期、7社が経常減益。資源価格下落が影響

鉄鋼新聞 5月16日(月)6時0分配信

 非鉄製錬大手8社の16年3月期連結決算が出そろった。資源価格の下落などから7社が経常減益、そのうち2社が経常赤字となった。最終損益も海外出資鉱山での減損損失を計上した4社が赤字に転じた。一方、今期予想では5社が経常増益(黒字転換含む)を見込むが、資源価格が引き続き軟調に推移していることに加え、円高傾向などから業績の本格回復には至らないとみられている。

 前3月期は、8社合計の経常利益が約1137億円と前期比で7割以上目減りし、純利益も約73億円と辛うじて黒字を確保した格好だ。三菱マテリアルは米国のセメント事業が好調だったが、銅価の下落、インドネシアPTS社の設備トラブルによる操業の一時停止、アルミ地金価格上昇によるコスト高などで経常減益。JX金属は銅価下落とチリのカセロネス銅鉱山の稼働遅れなどで資源開発事業が大幅な経常赤字となった。最終損益はカセロネス銅鉱山での減損などから4期連続の赤字。
 住友金属鉱山は海外鉱山での増産効果があったが、為替や在庫影響、チリのシエラゴルダ銅鉱山での減損などから14期ぶりの経常赤字。三井金属もカセロネス銅鉱山の減損やインジウム価格の下落影響などから7期ぶりの経常赤字。東邦亜鉛は金属価格の下落や豪州子会社CBH社の赤字などで大幅な経常減益。最終損益はCBH社の2鉱山での減損などで3期ぶりの赤字。
 17年3月期は、前期に計上した減損などの特殊要因がなくなることや海外鉱山の操業度改善・コスト削減効果などから5社が経常増益見通しだが、8社合計の経常利益は14年度比でおよそ5割の水準にとどまる見通し。
 JX金属はカセロネス鉱山の増販や韓国の持分法適用会社LSニッコーの収益改善などを見込む。住友金属鉱山は海外鉱山の増産効果とシエラゴルダ鉱山でのコスト削減、モレンシーの権益追加取得などの増益要因を見込む。古河機械金属は機械部門が減益見通しだが、在庫影響の改善で金属部門の増益を見込むほか、電子部門がコイル事業でのコスト削減効果で大幅な増益となる見通し。
 一方、金属価格の下落や円高、電子材料での減販などを織り込んだ三菱マテリアル、DOWAホールディングス、日鉄鉱業の3社は減益見通し。

最終更新:5月16日(月)6時0分

鉄鋼新聞