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<J2>観客一体“熊本コール” 「復興シンボルに」 フクアリ1万4千人

千葉日報オンライン 5月16日(月)11時14分配信

 「思いに感謝」「がまだせ(頑張れ)熊本!がんばろう九州!」。サッカーJ2ロアッソ熊本が、熊本地震後約1カ月ぶりの公式戦に臨んだ15日、千葉市中央区のスタジアム「フクダ電子アリーナ」では熊本のサポーターが支援への感謝を伝える横断幕を掲げた。対戦したジェフユナイテッド市原・千葉のサポーターも「クマモト」コール。1万4千人を超える観客が一体となり被災地にエールを送った。

 熊本の復帰戦を待ち望む多くのサポーターで試合前から長蛇の列が出来たフクアリ。会場では、ジェフの選手たちも募金活動を行い、多くの善意に固い握手で応えた。

 熊本市の自宅が被災し東京に避難中のロアッソサポーターの30代女性は「復興はまだ半分ぐらいだが、ジェフの選手たちの活動がうれしかった」と故郷を思い、自らも募金。

 ロアッソカラーの赤で染まったアウェーの観客席には『全国の皆様の思いに感謝。世界に誇れる熊本を取り戻すけん』の横断幕。ジェフのサポーターとともに「クマモト」コールがわき起こった。

 ロアッソは2010年までジェフで活躍した巻誠一郎選手が先発出場。ジェフ時代の巻選手のユニフォームを着て観戦した市原市の会社員、長橋徳之さん(54)は「巻選手は率先して支援活動を行った。きょうは両チームに頑張ってほしい」とエール。

 復帰戦を白星で飾れなかったロアッソだが、サポーターの声援は最後まで途切れることがなく、スタジアムを揺らした。試合後には、起立したジェフサポーターも「ガンバレ、クマモト」コール。ロアッソサポーターの拍手もやまなかった。

 「千葉に絶対来ると決めていた。試合ができただけでも良かった」。妻の千秋さん(54)と朝の飛行機で駆け付けた熊本市中央区の会社員、井口恒夫さん(58)は感慨深げ。

 自宅にひびが入り、一時は車中泊も余儀なくされたが、「ジェフのサポーターが『がんばって』と声を掛けてくれて本当にありがたかった。千葉は初めて来たけど、とても良い所」と目を細めた。

 広島から駆け付けた会社員、森国貴幸さん(43)は「ロアッソには復興のシンボルになってほしい」と次戦の奮闘に期待を込めた。

 復帰戦を終えた巻選手は報道陣の取材に「試合後半、苦しくて何度も足が止まりそうになったけど、避難生活をしている人たちを思い出し、僕らを動かした」と振り返った。

 また「熊本に勝ち点を贈りたかったが、両サポーターからの拍手に勇気づけられた。千葉サポーターには最高の場を作っていただき、感謝の気持ちでいっぱい」とコメントした。

最終更新:5月16日(月)11時14分

千葉日報オンライン