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阪和興業、ステンレスパイプ工業を子会社化。新家工業も出資

鉄鋼新聞 5月16日(月)6時0分配信

 阪和興業は13日、経営難に陥っているステンレス溶接鋼管メーカーのステンレスパイプ工業(本社・大阪府堺市美原区、社長・川島望氏)を9月1日付で子会社化し、再建すると発表した。減増資を実施し、阪和興業が6千万円、新家工業とエア・ウォーター子会社のダイオーがそれぞれ2千万円出資。金融機関から債権放棄などの支援を受け財務体質を改善する。

 川島社長はじめ現在の役員は全員退任。7月1日付で阪和興業の佐久間勝氏(畠中康司取締役付)が社長に就任。阪和は非常勤取締役2人と監査役1人も派遣する予定。新体制後の持株比率は、阪和興業が57%、新家工業とダイオーが各19%。従来の株主は新日鉄住金ステンレス(NSSC)と住友商事、その他合わせて5%を持つ。
 再生計画では、経営体制の刷新、阪和興業との連携強化による営業強化のほか、生産管理体制の強化としてNSSCや新家工業に人材派遣を要請していく。また売上高の2割弱を占める不採算の特品部門(ステンレス特殊加工品)からは撤退する。15年5月期で11億3300万円ある債務超過を5年以内に解消していく。
 同社は1946年創業で、LNGやプラント、造船向けの大径長尺のステンレス溶接鋼管が得意。リーマンショック後、販売数量の減少や輸入品の増加で販価が低下。売上げ維持・拡大を図るため受注に基づかない生産をし、過剰な在庫を廉価販売した。計画生産を行わず、納期遅れが常態化し、取引先からの信用が棄損。事業不振により借入金の返済が滞り、事業継続が困難となった。阪和興業とメーンバンクの商工組合中央金庫が地域経済活性化支援機構に支援を要請し、支援が決定した。
 ステンレスパイプ工業の15年5月期の業績は、売上高29億5600万円、経常赤字7億7700万円、最終損失7億5700万円。
 現在の株主は大西正捷会長などステンレスパイプ工業関係6割、NSSC・住商3割、その他1割。

最終更新:5月16日(月)6時0分

鉄鋼新聞