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「実験心理学」による効率的学習法 問題集は一冊に絞り込まないほうがよい?

ベネッセ 教育情報サイト 5月16日(月)17時0分配信

分散学習やテストを活用した復習のほかにも、効率的な勉強法はいろいろとあります。いずれも実験心理学によって科学的に裏付けられたものですから、ぜひ毎日の学習に取り入れてください。引き続き、日本女子大学教授の竹内龍人先生が解説します。

問題集は一冊に絞り込まず、「つまみ食い」をするほうがよい

テスト効果に関連し、「中間テスト効果」と呼ばれる不思議な現象もあります。例えば、まず国語の題材1を勉強したあと、数学の題材2の勉強をするとします。このとき、題材1と題材2の勉強の合間に、題材1に関する小テスト形式の復習をはさむと、題材2の理解まで深まることが実験で明らかになっています。それぞれの題材の内容には関連がないにもかかわらず……なんとも不思議な効果です。この効果の理由は明らかにされていませんが、テストをはさむことで記憶を呼び出す働きが強まるからではないかとも言われています。

日々の学習にテスト効果を取り入れる際は、できるだけいろいろな種類のテストを行うといいでしょう。例えば、問題集の練習問題でもいいですし、暗記カードを使ったり、誰かに質問して答えたりする形式でもいいでしょう。また、問題集は一冊に絞り込んで集中するのがよいという考え方もありますが、あれこれと「つまみ食い」をしてみるほうがいいかもしれません。フリースローの効率的な練習法のところで説明したように、分散効果が表れやすくなりますし、さまざまな場面に柔軟に対応する力が伸びることも期待できます。

「系列位置効果」を理解して、学習の順序を決めよう

次に、「系列位置効果」を利用した学習法について説明しましょう。系列位置効果とは、学習する際に初めに学んだことと終わりに学んだことの理解が深まりやすいことを言います。例えば、こんな学習をする人はあまりいないかもしれませんが、アルファベット順に英単語を学習するとしましょう。すると、ABC……と進むにつれて思い出せる量は減少し、終盤の……XYZになると再び思い出せる量が増えていきます。

これは、中間に学習した内容は、前後の内容と混同しやすいことが理由と考えられています。この効果を逆に利用すると、しっかりと学びたい科目や分野は、一日の最初か最後に勉強するとよいということになります。また、勉強する科目などの順番は、毎日変えたほうがよさそうです。

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最終更新:5月16日(月)17時0分

ベネッセ 教育情報サイト