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空き家と使い手のマッチング、現状の解決策とは?/兵庫

Webマガジン コロカル 5月16日(月)15時13分配信

リノベのススメ vol.110

コロカル・Web連載【リノベのススメ】とは?
地方都市には数多く、使われなくなった家や店があって、そうした建物をカスタマイズして、なにかを始める人々がいます。4つの都市から週替わりでお届けする、リノベーションの可能性。今回は、兵庫県の丹波篠山を拠点に古民家の再生活用を中心とした地域づくりを展開する「NOTE 一般社団法人 ノオト」に担当していただきます。

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こんにちは。第11回を担当します、ノオトの伊藤です。

いよいよ書き尽くされてきた感じがありますが、今回は、これまでに語られた内容もピックアップしながら、大阪東京兵庫へと移り住んだ自身の視点も交えて、空き家とまち、空き家と人、そしてまち同士の結びつき方についてお話したいと思います。


■地域が、もっとワクワク楽しくなるためには

ノオトが空き家活用の計画づくりを支援するときには、空き家単体ではなく、必ず地域としての視点がセットになっています。

「Aさんの空き家」を「Bさん」が活用する、と考えるのではなく、「地域の空き家群」を「地域」のために活用する、と考える。集落をリノベーションする、城下町をリノベーションする……

上記のとおり、目の前のひとつの建物だけを見て「これは何に使えるか」と思案するだけでなく、集落や小学校区といったひとつのまとまりのなかで、複数存在している空き家をどう活用していけば、その地区・地域がよりすてきになっていくかを考えています。

また、増え続ける空き家問題について、現在全国各地で声高に叫ばれている「地域課題であり負の遺産である空き家問題をどう解決するべきか?」というアプローチではなく、「日本の文化を表現したすてきな建物がなくなっていくなんてもったいない。どうすれば、この資産を生かしたすてきな場所にできるか?」という視点をノオトでは、スタート地点としています。

vol.2でご紹介した集落丸山での取り組みは、この集落の景観の美しさを残したい、残すためには建物の内側から中身を充填しなくては、というところからプロジェクトが始まっていたことは、ご紹介したとおりです。

今では私もすっかりそういった視点で考えるようになりましたが、最初にこの考え方を聞いた時には、あーなるほどなぁ……と思ったものです。同じく連載されていた香川県の仏生山まちぐるみ旅館も「どうやったら、にやにやしながら暮らせるか」と表現されていますが、着想は同じところにあるのだと感じています。

そして、たいていの地域でこのような視点で考えることができるはずですが、どうしても「課題解決」というアプローチが主流になっており、マイナスの視点からスタートすることが多いのは、とてももったいないことだと思います。

どうすればより楽しくなるかを考えるほうがワクワクしませんか?


■視察で聞かれる、マッチングのこと

建物とまちを結びつけて考えて、それぞれの建物の活用イメージができ上がると、次は、建物の中身を充填するために、不可欠な「人」のマッチングが必要になっていきます。

「どうやって空き家と事業者をマッチングしているんですか」と視察で訪れる方からよくご質問をいただきます。ノオトは、この7年の間に、篠山で50棟近い空き家改修に関わっていますので私自身も、代表の金野と出会った頃に、同じような質問をしましたし、自分がノオトのメンバーになってからも、しばらく疑問のままでした。これまでの連載では、

「空き家をレストランに再生したら、シェフがやってきた、ということは実際にあります。シェフが来たいというので、空き家をレストランに再生する、ということも実際にあります」

と書いてありますが、この質問が出ると、たいてい、「建物を改修し始めると『いい人』がやってくるんですよ~」という表現で金野が答えますので、それを聞かれた方は決まって、ちょっと狐につままれたかのような顔をされます。そんなことを言われても、ただでさえどこの地方も人口減少や人材不足だと騒がれているのですから、にわかには信じられませんよね。

ここで言う「いい人」というのは、単に人柄がいいというだけではありません。自分でなりわいをつくることができる(もしくはつくろうとしている)人、それも職人や料理人で言えばかなり腕のいい、アーティストや商売人であれば、優れた感性の持ち主といった感じでしょうか。

実際に、この8年ほどの間に篠山にお店や工房を移された方のなかには、都市部でいろいろと経験を積まれた方がたくさんいらっしゃいます。

もともと人とのつながりがあって篠山へ通われていた方、そろそろ新たなチャレンジをしてみようと物件を探されていた方など出会いのシチュエーションはさまざまですが、みなさん、とてもいいタイミングで「建物」とつながり、篠山市の城下町を中心に、おしゃれなカフェやレストラン、雑貨店、ギャラリー、工房などクリエイティブな場所が増えていきました。

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最終更新:5月16日(月)15時13分

Webマガジン コロカル