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写真展も開催した“フォトグラファー”藤巻亮太が教えるカメラ講座。「答えはいくつあってもいい」

エキサイトミュージック 5月17日(火)17時45分配信

 
■藤巻亮太/配信 Single『go my way』インタビュー

2月17日、自身がヒマラヤ、アフリカ、アラスカ、アイスランドの旅で撮影した写真を収めた初の写真集『Sightlines』を発売、ほとんどの旅の同行者であるアルピニスト・野口健と共に【野口健×藤巻亮太 100万歩写真展】をも開催した藤巻亮太。レミオロメンのツアー中に購入して以来愛用しているというライカの知られざる魅力、カメラを通じて得た“学び”とは?
(取材・文/大前多恵)

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愛機はライカM9

今メインで使っているのはライカのM9というレンジファインダーのカメラです。レミオロメン10周年の『花鳥風月』ツアーで全都道府県を回った時に買いました。その街の写真を撮って、ラストに「花鳥風月」を演奏する時に映し出すという演出をしたのをきっかけに、全都道府県で写真を撮りまくりました。知り合いが使っているのを見てカッコいいなと思って、しかも撮り味が素晴らしかったので、かなり高かったですけど思い切って購入。それ以降ずっと使っている、僕の財産ですね。

レンジファインダーとは?

レンジファインダーというのは、ファインダーを覗くと二つの像が現れて、レンズを回しながらその像を左右に動かしてフォーカスを合わせるんですね。像がピタッと一致したところが、その距離でピントが合っている場所、ということなんですよ。だから、動いている対象を撮ろうとするとすごく難しいんだけど、その特質のお陰で、「自分は何を撮りたくてカメラを向けてるんだろう?」ということに対して意識的になれるんです。それって深いなと思うし、対象をよく見ることにも繋がるし、「この人のこの顔の、何を撮りたいのかな? 目なのか、耳なのか?」とか、そういうことがいちいち“問い”になっていて。面倒が一つ増えるんですけど、だからこそ僕は惹かれているんだと思う。オートフォーカスだったら、ここまでカメラにハマッていない気がしますね。

写真を始める人へのアドバイス

これから始める方は、まずは撮りやすいカメラでいいんじゃないですかね? カメラには学びがある、と僕は思っていて。写真を撮ることはいろんな角度から世界を見ること、いろんな角度から物事を考えることに繋がるなと気付いたんです。遠くの山を撮っても山だし、すごく近付いて行ってそこにある石を撮っても、それも山じゃないですか? どちらが本当の山ということはなくて、どちらも正解だし、「答えはいくつあってもいいんだ」ということをカメラは教えてくれました。僕自身すごくラクになったし、救いをもらった気がしています。

初写真集『Sightlines』の思い出

特に印象深いのは、ヒマラヤで夜に歩きながら撮った写真ですね。三脚にカメラを乗せて、30秒ぐらいシャッターを開いたままで、ずっと光が入って来る状態にして撮ったものです。その間、僕たちは10人ぐらいでヘッドライトをして山を歩いていて、その往復している光の残像が写っている写真で。皆で「ふ~!」とか声を上げて、遊びながら歩いていた時間がその一枚に凝縮されているなと感じます。一見、稲妻が横に動いているようにも見えるんですけど、その時の僕らのクライマーズ・ハイみたいなテンションや楽しい時間が写り込んでいて、すごく好きな一枚枚ですね。写真集作りには、ただ単に写真をまとめる以上に、得るものがありました。「もっと早く作っておけば良かったなぁ」って(笑)。写真を整理しながら、ソロを始めてからのこの5年間の自分の音楽、自分の気持ちもまとまったところがあったから。非常にいい経験をさせてもらいましたね。

最終更新:5月21日(土)7時15分

エキサイトミュージック