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【4月米住宅着工、許可件数】許可件数は、予想は下回ったものの、住宅着工ともに前月からは増加。

ZUU online 5月18日(水)14時10分配信

■結果の概要:住宅着工、許可件数ともに前月から増加

5月17日、米国センサス局は4月の住宅着工、許可件数を発表した。住宅着工件数(季節調整済、年率)は、117.2万件(前月改定値:109.9万件)と前月比6.6%(前月改定値:▲9.4%)の増加となり、市場予想の112.5万件(Bloomberg集計の中央値、以下同様)も上回った。

住宅着工に先行する住宅着工許可件数(季節調整済、年率)は、111.6万件(前月改定値:107.7万件)と、こちらも前月比3.6%(前月改定値:▲7.3%)と前月から増加したものの、市場予想(113.5万件)は下回った。

■結果の評価:4月に入り住宅着工のモメンタム回復を確認

住宅着工件数は、3月に予想を上回る落ち込みを示していたことから、住宅市場のモメンタム鈍化が懸念されたが、4月に増加に転じたことから一旦、踏とどまった格好となった。また、前年同月比は▲1.7%(前月:+14.0%)と15年10月以来のマイナスに転じたが、これは15年4月が異常に強かった反動とみられることから、それほど問題はないだろう。

住宅着工件数(前月比)の地域別寄与度をみると、前月プラスとなっていた北東部が▲1.0%ポイント(前月:+5.4%ポイント)とマイナスに転じたものの、中西部が+3.1%ポイント(前月:▲4.8%ポイント)、南部が+6.9%ポイント(前月:▲5.9%ポイント)といずれもプラスに転じた。西部は▲2.4%ポイント(前月:▲4.0%ポイント)と2ヵ月連続でマイナスとなった。

一方、住宅着工件数の先行指標である住宅着工許可件数の前月比は、5ヵ月ぶりにプラスに転じたものの、前年同月比は▲5.3%と15年3月の▲0.6%以来のマイナスとなった。住宅着工許可件数は15年4月以降急増したこともあり、当面マイナスでの推移が見込まれる。

許可件数を一戸建て、集合住宅で分けてみると、一戸建てが+1.5%(前月:▲1.1%)、前月に2桁の大幅な落ち込みとなった集合住宅も+8.0%(前月:▲18.0%)と両者ともにプラスに転じており、集合住宅の15年12月以降の下落に歯止めがかかった格好となった。

全米住宅建設業教会(NAHB)が先日発表した5月の住宅市場指数は、58と4ヵ月連続で15年5月(54)以来の低水準に留まっている。もっとも、住宅市場指数のうち、今後6ヶ月の新築住宅販売予想は65と15年12月(66)以来の水準に回復してきており、販売見通しについて強気の見方が増えている。

実質GDPの中の住宅投資は16年1-3月期に前期比年率+14.8%(前期:+10.1%)と2桁の大幅な増加となったことから、4-6月期には伸び鈍化が見込まれるものの、4月の統計をみると前期比でマイナスに転じるほどのモメンタム鈍化の可能性は低いとみられる。

窪谷浩(くぼたに ひろし)
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 主任研究員

最終更新:5月18日(水)14時10分

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