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虎ノ門、大手町・・・東京五輪に向け、都心再開発ラッシュ

ニュースソクラ 5月18日(水)14時0分配信

森ビル、虎ノ門に高層ビル、星野リゾートは大手町に17階建て旅館

 2020年の東京五輪・パラリンピックに合わせ、東京都心の再開発が進んでいる。森ビルは東京都港区の高層複合ビル「虎ノ門ヒルズ」(高さ247メートル)の周囲に3棟の高層ビルを新設する計画を発表した。一方、星野リゾートは東京・大手町に2016年7月、17階建ての日本旅館をオープンすると発表した。いずれも2020年の東京五輪・パラリンピックの需要を取り込むことを狙っている。虎ノ門、大手町、丸の内など東京都心の一等地は、高層ビルの開発ラッシュとなりそうだ。

 霞が関の官庁街に近い虎ノ門地区は、都心の中でも複数の再開発プロジェクトが進む。きっかけは2014年6月の「虎ノ門ヒルズ」の開業だ。かつて中小の低層ビルが乱立していた虎ノ門は、東京五輪の開催決定とともに再開発の機運が高まり、現在は「ホテルオークラ東京本館」の建て替えや、「虎ノ門病院」の建て替えとなる「虎ノ門二丁目地区再開発」など大規模プロジェクトが進む。

 森ビルが虎ノ門に新設するのは、オフィスを中心とする「ビジネスタワー」(高さ約185メートル)、住宅を中心とする「レジデンシャルタワー」(同約220メートル)に加え、東京メトロ日比谷線の新駅と一体開発する「ステーションタワー」(同未定)だ。

 森ビルが虎ノ門で再開発を進めるのには理由がある。東京メトロと都市再生機構(UR)は東京五輪までに、東京メトロ日比谷線の霞ケ関―神谷町間に新駅を建設することになっている。さらに東京都は虎ノ門にバスターミナルを設け、五輪会場の臨海部とバス高速輸送システム(BRT)で結ぶ構想だ。

 東京都は東京五輪の選手村や新国立競技場と都心を結ぶ環状2号線(約14キロ)の建設も進めている。既に新橋―虎ノ門間の約1.4キロは開通しており、残る豊洲―新橋間(約3.6キロ)は2016年12月に完成する。虎ノ門が都心と臨海部を結ぶターミナルとなるのは間違いない。

 森ビルの辻慎吾社長は記者会見で「東京五輪が開かれるまでの4、5年が勝負だと思う。住宅やホテルなど様々な機能を集約したコンパクトシティーを作り、丸の内などと差別化を図りたい」と力を込めた。

 一方、星野リゾートが7月、大手町に開業する日本旅館は17階建てで、旅館としては異色の存在となる。ビジネス街の大手町や丸の内界隈となれば、大手の高級ホテルがライバルになるが、同社は「日本を象徴する文化として日本旅館を開業する。庭と平屋木造という伝統的な『横の展開』ではなく、高層の『縦の空間』に旅館の要素を展開したい」という。

 ただし、東京五輪に向け、都心のオフィスビルやホテルが供給過剰になる可能性もある。五輪後の景気後退を懸念する声もあり、再開発が狙い通りに進むか注意が必要だろう。

ニュースソクラ編集部

最終更新:5月18日(水)14時0分

ニュースソクラ