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G7閣僚 高い関心 イタイイタイ病の教訓 世界へ/富山

チューリップテレビ 5月18日(水)9時47分配信

 G7伊勢志摩サミットを前に、富山市で開催された環境大臣会合が、16日、閉幕しました。
 閉幕後の視察で、会合の出席者たちが、イタイイタイ病資料館を見学しました。日本で最初に認定された公害病の歴史と教訓を、G7の環境政策のトップは、どう受け止めたでしょうか。
 全身の骨がもろくなり、患者が「痛い痛い」と叫ぶ、イタイイタイ病。神通川上流の神岡鉱山から流れ出た『カドミウム』が原因で、汚染された『コメ』などを食べた下流域の住民に、甚大な健康被害をもたらしました。

 そして、48年前に、国内で初めて『公害病』に認定されました。
 「イタイイタイ病という、ある意味環境省の原点ともいうべき公害の歴史を、G7各国の方に見ていただける、知っていただけることは大変意義深い。長い時間をかけて環境を回復してきた歴史と、人々が味わった苦しみをどうやって乗り越えてきたのかということを、ぜひ見ていただきたい」(丸川大臣)

 大臣会合閉幕後の、16日夕方。
 環境省の主催で、イタイイタイ病資料館の視察が行われました。
 参加した閣僚は、日本とアメリカ、ドイツ、イギリス、フランスの5か国で、鏡森定信(かがみもり・さだのぶ)館長から、患者が負った被害の深刻さや、被害者団体と原因企業との闘いの歴史について説明を受けました。

 「驚かれたのは、患者さんが痛みで苦しんでいるアップの写真。そして、72箇所の骨折のところ。天皇陛下も持たれた、イ病の骨と健常の骨を実際に持ってみて、比較されて驚いていた。そして、立ち入り調査のところは質問も多く、心に響くことがあったんだろう」(鏡森館長)
 閣僚らが強い関心を示したのは、被害者団体が原因企業である『三井金属』に認めさせた、『神岡鉱山への立ち入り調査』です。
 この調査は、被害者団体によって、現在も定期的に行われています。
 「公害は人災である。環境のトップの方たちがこられたので、その点を伝わっていけばなと思います」(対策協議会・高木会長)
 閣僚たちは、見送りに来たイタイイタイ病の語り部とも、話をしました。

 「どなた患者だったんですかと聞かれました」(語り部・高木良信さん)
 語り部のひとり、高木良信さん。

 祖母と母を、イタイイタイ病で亡くしました。
 明治時代後半には、川の濁りなど、被害が確認されていたというイタイイタイ病。
 今回、G7の閣僚たちには、住民たちの小さな声に耳を傾ける大切さを知ってもらいたかったと話しています。
 「住民側に立った目で見てもらいたい。被害が広がってから行政が手当てしても遅い。その声はもっと前から出ているのだから、その声が小さい間に拾い上げて、被害が大きくならないうちに改善してもらう。そういう思いのきっかけにでもなってくれたらいい」(語り部・高木さん)

チューリップテレビ

最終更新:5月18日(水)9時47分

チューリップテレビ