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川内倫子、東京にて4年ぶりの大規模個展。熊本で生まれた作品を含む約100点を発表/東京

Webマガジン コロカル 5月19日(木)19時3分配信

コロカルニュースvol.1689

2016年5月20日(金)~9月25日(日)、東京・港区の〈Gallery 916〉にて写真家の川内倫子さんの個展『The rain of blessing』が開催されます。

【写真ギャラリーで見る】川内倫子、東京にて4年ぶりの大規模個展。熊本で生まれた作品を含む約100点を発表/東京

2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞し、カルティエ財団美術館(2005年 パリ)、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2008年 静岡)などで個展を行ってきた川内さん。その写真は光の粒ひとつひとつまでとらえ、ひそやかな生命の息吹や見えないものにまで思いを馳せさせてくれるかのようです。

『The rain of blessing』は、東京では2012年に開催された『照度 あめつち 影を見る』展(東京都写真美術館)に次ぐ大規模個展。クラシックな倉庫を改装した広大な空間に、旧作から未発表の新作まで、100点を超える作品を展示します。

今回展示される作品のなかに、熊本で撮り下ろしたシリーズ『川が私を受け入れてくれた』があります。これは、今年の1月に熊本市現代美術館で発表された作品群。

川内さんが熊本を撮り始めたのは、2012年に発表された『あめつち』というシリーズが最初でした。『あめつち』は阿蘇の野焼きとイスラエルの〈嘆きの壁〉、宮崎県・銀鏡神社の夜神楽の写真などから構成されるシリーズです。

川内さんは2000年代後半から5年ほど熊本へ通い、阿蘇の“野焼き”を撮影していました。その頃に熊本市現代美術館の学芸員さんと出会い、「熊本で撮影された作品を展示したい」と依頼されたのが、『川が私を受け入れてくれた』のはじまり。

その後、熊本市民の方から“思い出の場所と地名”と“熊本の思い出”を書いた400文字程度の文章を募り、集まったエピソードをもとに熊本の風景、約40か所を撮影していきました。『The rain of blessing』展の会場では、市民の皆さんが書いた文章をもとに、川内さんが構成したテキストも読めます。

このほか『The rain of blessing』展では、2005年に発刊された作品集『the eyes, the ears,』に収録されている作品やオーストリアで撮影された『太陽を探して』、出雲や鳥の群れなどを写した、本展のタイトルにもなっているシリーズ『The rain of blessing』などを展示。また、併設のスペース〈Gallery 916 small〉では、新作の映像作品も上映されます。

川内倫子さんは今月、熊本と大分のためのチャリティグループ展『AAA: Alternative Art Action』に参加します。

同展の発起人は、鹿児島にあるギャラリー〈NEW ALTERNATIVE〉の代表であり、造形作家のサカグチコウヘイさん。会場では同展に賛同するアーティストたちの作品を販売し、一部経費を除いた売上を熊本・大分の復興支援のために寄付します。

展示は鹿児島の〈NEW ALTERNATIVE〉と東京・渋谷の〈Open Letter〉にて、2期に分けて開催。

5月3日(火)~29日(日)は鹿児島にて各作家のグッズやポスターをはじめとするマルチプルなどを販売、6月5日(日)~6月26日(日)は東京にて、各作家のオリジナル作品を展示、販売します。

参加作家は、川内さんのほかに木工家の盛永省治さん、画家/絵本作家のミロコマチコさん、画家/イラストレーターの塩川いづみさん、アーティストの花代さんなどなど。アートを通じて支援を送りたいという方は、ぜひチェックを。

また、今回紹介したシリーズ『川が私を受け入れてくれた』は、一冊の写真集にもなっています。

この本には、思い出のエピソードをもとに川内さんが訪ねた約40か所の写真をすべて収録。展覧会会場まで行けないという方には嬉しいですね。

『The rain of blessing』展の会場となる〈Gallery 916〉は、東京・竹芝の港エリアにあり、静けさに満ちた空間のなかでゆっくり作品を観られます。川内倫子さんが熊本で出会った風景、そしてその土地に住む人たちから聞いた、熊本の記憶。ぜひご覧になってみてください。

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最終更新:5月19日(木)19時3分

Webマガジン コロカル