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伊藤嘉洋の週間株式相場見通し~政策期待を背景にもち合い脱出を探る局面

ZUU online 5月20日(金)18時40分配信

■日経平均予想レンジ 16,400~16,845円

今週は、3月期決算発表が一巡し、消費増税延期や景気刺激策等の政策期待を支えに底堅い展開となった。FOMC議事録を受けた米利上げ観測の高まりによる110円台への円安進行を手掛かりに、日経平均は16,800円台まで買い進まれたが、5月SQ値16,845円が上値意識された。

米国では早期利上げへの警戒感が広がっている。FOMC議事録(4/26・27開催分)で、景気回復や物価上昇などが今後確認できれば6月会合での利上げが「適切」と判断したことが判明。これまで年1回の利上げを見込んでいたが、直近発表の経済指標が堅調だったことから市場の見方は変わりつつある。これに伴い、円高修正への期待感から日本株には追い風となることが見込まれる。

国内では、安倍首相は5/26-27の伊勢志摩サミットで財政出動を行なう必要性を強調する構えで、終了時に大規模な経済対策の検討を指示するとみられる。こうした議論を踏まえ、消費増税先送りと衆院解散に踏み切るかを最終判断する方針。今国会の会期末は6/1。衆院を解散して同日選に踏み切った場合、7/10に衆参両選挙を実施する可能性が高くなる。

一方、3月期決算が出揃ったが、懸念された今期業績見通しは思ったほど悪くない。日経平均採用銘柄のPERは13倍台まで低下してきた。EPS1,194円(5/19)の適正水準はPER14.5倍の17,300円であってもよい。

さらに、18,000円を見込むには予想利益の上方修正が必要となる。足元では原油価格が持ち直してきたことでドル高・円安基調の復帰もみえてくる。特に原油価格上昇は米景気を含め世界経済への影響が大きいだけに、日本株にとっては米国株や原油価格を睨み出遅れ修正する形での上値余地は十分あると考えられる。

テクニカル面では、25日・75日移動平均線がゴールデンクロスを形成、先高期待が広がる形状となった。ただ、現状の16,600円を挟んだもち合い局面を脱するには、4/25高値から5/2安値の半値戻しに当たる16,794円を終値で明確に上抜けることが求められる。さらに、戻り待ち売りを吸収するエネルギーも必要であろう。

以上、来週の株式相場は財政政策をはじめ金融政策、構造改革など根強い政策期待を背景に、もち合い脱出を探る局面と捉えている。日経平均のレンジとしては、上値は5月SQ値16,845円が目処となり、下値は5/13安値16,400円が意識される。

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト

最終更新:5月20日(金)18時40分

ZUU online