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『世界から猫が消えたなら』の泣きポイントは見終わった後にこそあった

dmenu映画 5月20日(金)20時0分配信

川村元気原作の映画『世界から猫が消えたなら』が5月14日から公開されていますが、とにかく「泣いた」の声が多いこと。原作のファンからも、ストーリーを知っているはずなのに本を読んだとき以上に映画で号泣してしまった……といった感想がネット上に溢れています。そこまで泣けるなんて、みんなどんな種類の涙を流しているのでしょうか。気になって気になって仕方ありません!

自分が何とつながっているか考える人が続出

映画プロデューサーとして『電車男』、『デトロイト・メタル・シティ』、『モテキ』などのヒット作を世に送り出してきた川村氏の原作『世界から猫が消えたなら』は、130万部を超えるベストセラー小説。原作自体にファンも多いのですが、映画公開後は、本→映画→本、映画→本→映画と何度も両作品を見返してしまったというリピーターの声も多くなっています。映画を実際に見た人のネットでのコメントには、

「泣くのはわかってたけど、予想以上に涙枯れるほど泣いた(笑)。あんなにすっきりした涙は初めて。色んな物、目に見えないものさえも、それらを介して大事な人たちと繋がってるんだな。ありがとう」
「原作も好きだけど映画も絵が綺麗すぎた。超涙活! ちゃんと生きようと思う」
「現実ではありえない設定ではあるものの、本質は現実味であふれているお話しでした」
「今日誕生日で両親に感謝しなきゃって思ったしこれからについて考えさせられました」

などと、涙を流した後に繋がりのある人や物を大切にしたくなる、感謝の気持ちが自然とわいてくるというものが多いのも特徴。自分の人生について改めて考え直すきっかけになった人も多数いたようです。

自分自身の姿も見つけてしまうストーリー

「ファンタジーとヒューマンが掛け合わさった物語を作りたいと思っていた」と川村氏が話す同作のストーリーには、脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の青年が登場します。佐藤健演じる彼の前に現れる、自分そっくりな悪魔。「この世から大切なものを一つ消す代わりに、1日の命をくれる」という条件を出された彼は、大切にしてきたものを次々と手放していく中で、宮崎あおいが演じるかつての恋人や、疎遠になった父など、自分が生きてきた証とも言える存在を思い出していきます。

ファンタジックな悪魔の存在により、自分の身の回りにあった当たり前が当たり前ではないという現実が浮き彫りになります。そして、自分自身と向き合わざるを得なくなる主人公。その姿は、ストーリーを見ている私たちも、自分自身に置き換えずにはいられません。鑑賞後は、目に映る世界を温かく変えてくれる映画です。

(文/岩木理恵@HEW)

最終更新:5月20日(金)20時0分

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