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万灯行列50年ぶり復活 金沢の42カ寺、日蓮聖人像建立100年で

北國新聞社 5月21日(土)3時7分配信

 金沢市の卯辰山頂上付近にある日蓮宗善妙寺(ぜんみょうじ)の日蓮聖人像が来年、建立100年目を迎えるのを記念し、市内42カ寺でつくる善妙寺護持会(ごじかい)は10月、「万灯(まんどう)行列」を50年ぶりに復活させる。地域住民らが五重塔に見立てた仏塔「万灯」を曳(ひ)き、東山寺院群から卯辰山まで練り歩く。僧侶らは市民参加型の秋の祭りとして、定着させようと準備に余念がない。

 日蓮聖人像は1918(大正7)年10月6日、僧侶らが日清、日露戦争で亡くなった人々を供養する目的で、日本海を望むことができる卯辰山頂上付近に建てた。台座を含め高さ8メートルの銅像で、県内最大の日蓮聖人像とされる。

 当時の北國新聞には除幕式の記事が写真とともに掲載され、「京都からは(伏見(ふしみの)宮(みや)邦家親王(くにいえしんのう)の第8王女)村雲(むらくも)日(にち)栄(えい)尼(に)公(こう)が出席された」と記される。

 日蓮宗では、宗祖日蓮の命日にあたる10月13日前後に御会式(おえしき)と呼ばれる法要を営む。日蓮聖人入滅の霊跡である東京・池上本門寺では前夜に万灯行列を行う。700年以上続く池上本門寺の行列が波及し、全国各地の日蓮宗寺院で行われるようになった。

 善妙寺護持会長で妙立(みょうりゅう)寺(金沢市野町1丁目)の張田珠潮(じゅちょう)住職(67)によると、以前は東山や寺町寺院群から善妙寺に向かって万灯行列が練っていた。しかし銅像建立50周年の際に盛大に法要を営んで以来、行列をした記録はない。善妙寺は少なくとも50年以上、常駐の住職がおらず、現在は張田住職が住職を兼務している。

 張田住職らは、過去に金沢で行われていた万灯行列にまつわる文書を調べるなど準備を進めている。張田住職は「卯辰山の日蓮聖人像にもう一度光を当て、子どもからお年寄りまでが参加できる秋の名物にしていきたい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5月21日(土)3時7分

北國新聞社