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混乱する民泊事業の制度設計

エコノミックニュース 5月22日(日)18時43分配信

 個人宅などに旅行者を宿泊させる所謂「民泊」について、厚生労働省と観光庁は家主が不在の場合であっても管理者を置くことによって営業を認める方針を5月13日に開催された有識者会議にて発表した。

 そもそも民泊とは現在の日本では、旅館業法などの制度のもとに営業をしているホテルや旅館など、正規の宿泊施設の供給が不足している状況において、旅館業法における届け出のない一般家庭が旅行者を受け入れる際、正規の宿泊施設に対応する言葉として用いられている。

 民泊拡大の背景としては特に都市部において正規の宿泊施設が不足しつつあるという現状が存在する。その要因としては、近年において急速に外国人旅行客が増加を見せているということが挙げられる。当初、政府は2020年までに年間2千万人の外国人旅行者を受け入れることを目標に掲げていたが、既に現在の旅行者数はこの目標に届きつつある。

 みずほ総研などによる試算においては、20年にはこの数字は2500万人にまで達する見通しであり、東京オリンピック・パラリンピックの開催も合わせ、大都市圏を中心として宿泊施設の客室が大幅に不足してしまうという事態が予測されている。

 現在民泊には、ホストとなる家主が居住している自宅を旅行者に貸し出すタイプの「家主居住型」および、家主が不在である住居を貸し出す「家主不在型」の2種類があるが、従来においては前者に関し、都道府県への届け出のみで許可をする方針で進められていた。これに対して今回の決定においては後者に関しても、前者と同様に届け出のみで営業できるよう制度設計がなされる見込みだ。なお住宅提供者自らが管理者としての登録を受ければ、自宅で、家主不在型の民泊を提供することも可能。

 しかしその一方では、この「家主不在型」の民泊に関しては、競合するホテルや旅館などの宿泊業界に配慮する形にて、年間における営業日数や客数の制限を設定するという案もまた有識者会議で同時に示された。この案に対しては、不動産業界などから「これでは事業として採算が取れない」という声も上がってきており、今後も議論が続けられる見通しだ。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:5月22日(日)18時43分

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