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えびす集団食中毒事件 不起訴に遺族が憤り/富山

チューリップテレビ 5月22日(日)22時15分配信

 5人が死亡した焼肉酒家えびすの集団食中毒事件で、富山地検は、19日、書類送検されていた運営会社の元社長ら2人を嫌疑不十分で不起訴としました。
 これを受けて、県内の遺族2人が19日夜会見し、憤りをあらわにしました。
 「残念ながら不起訴、非常に残念な決断をいただきました」(久保秀智さん)
 19日夜、会見した2人の遺族。
 当時、中学生の次男を亡くした久保秀智さんと妻と義理の母を亡くした小西政弘さん。
 口にしたのは、不起訴への怒りと無念の思いでした。
 「気持ちのやりばがない。最終的に被害者が苦しむ結果になった」(久保秀智さん)
 「もうすぐ起訴するのかなっていう5年間。正直言葉ありませんでしたね」(小西政弘さん)
 この事件は、2011年4月、富山など4つの県の「焼肉酒家えびす」の店舗で生肉のユッケを食べた216人が食中毒となり、そのうち5人が死亡したものです。
 県警は、今年2月、業務上過失致死傷の疑いで焼肉酒家えびすの運営会社「フーズ・フォーラス」の元社長の男性(47)と肉の卸売業者「大和屋商店」の元役員の男性(41)を書類送検しました。
 その後、久保さんたちは起訴を求める署名を集め富山地検に提出。
 その数は2万5千人分にも上りました。
 しかし、富山地検が出した結論は嫌疑不十分による不起訴でした。
 「本当検察のどうなってるんだろうってところ。なんとか形にしたくて署名活動してきたが、結局世論も聞き入れない」(久保秀智さん)
 不起訴の理由について富山地検は、「肉に付着していた大腸菌は毒素が強く表面だけでなく内部まで及んでいた可能性もあり、被害を予見できたとは言い難い」と判断。
 また、菌の感染経路も明らかになっておらず、「仮に肉の表面をそぎ取るトリミングなどをしていても食中毒を回避できたか疑問が残る」として、過失を認めるのは困難だとの見方を示しました。
 「正直今も信じられない。これだけひどい被害出して不起訴」(小西政弘さん)
 刑事責任を問われなくなった元社長ら2人については─。
 「謝罪がないってこと自体間違い。許されるなら面と向かって一言言いたい」(久保秀智さん)
 「これだけの被害を出してるのに誰も(謝りに)来ない。そこだけ見ても事件になるんじゃないかと」(小西政弘さん)
 久保さんは生肉を規制する法律のあり方にも触れ、現状に警鐘を鳴らしました。
 「人間が一番大事な食の法律が整備されていないんです、この国は。結局また起きますよ」(久保秀智さん)
 2人は、検察の不起訴処分が正しかったかどうかを判断する検察審査会への申し立ても検討するとしています。

チューリップテレビ

最終更新:5月22日(日)22時15分

チューリップテレビ