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増税 再延期の見込みか。 そこで想定されるリスクとは

エコノミックニュース 5月23日(月)8時25分配信

 安倍晋三首相は5月18日に発表された2016年度の第一四半期の国内総生産(GDP)において、個人消費の回復などが鈍化しているということを受け、来年2017年4月に予定されている消費税の10%への引き上げを再延期する方針を固めた。

 この方針は3月末の段階でおおよそ決定がなされており、このGDPの発表に合わせてこれを確定した形だ。正式な表明は今月26、27日に開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の前後となると見られている。

 首相周辺では予定通り増税を実施した場合、デフレからの脱却が困難になるとの予想が主流になっているほか、今年初めの「国際金融経済分析会合」において、出席したノーベル経済学賞受賞者らから再増税の中止を求める声が上がったということも今回の決定に影響を及ぼしている。またこれに伴って、熊本地震などの影響で一時は見送られる予定であった衆参同日選もにわかに現実味を帯びつつある。

 しかし一方で、今回の増税の再延期が日本の経済および財政にとって新たなリスクとなってしまうという懸念も存在する。

 それらの懸念のうち筆頭となるのが、税収およびそれによる財政再建の問題だ。消費税の2%増税によって得られる税収は毎年4兆円程度と見積もられており、増税延期はこの恒久財源を失ってしまうということを意味している。

 また莫大な債務超過国家である日本において今後も増大する見込みの社会保障費に対応をするためにも消費税は中長期的に20~30%程度、場合によっては35%にまで上げければならないという指摘もあり、10%程度で立ち止まって良いのか、という見方も存在する。

 さらに近年における個人消費の低迷に関しても増税の影響というよりは実質所得の現象が原因であり、増税延期は景気刺激策にならないとの予測もある。

 消費増税をいずれは段階的に実施していくのか、それともできる限り延期をし続けていくのか、どちらの道を進むにせよ、そこには極めて厳しい現実が待ち構えているようだ。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:5月23日(月)8時25分

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