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監督自身が出演する、映画のハナシ

Lmaga.jp 5月23日(月)17時30分配信

ゲスト的にワンシーンだけ登場する「カメオ出演」

「あれ、この人は…」、映画のキャストのなかに、意外な人を発見することがある。多いのは、原作者だ。例えば、現在公開中の阿部サダヲ主演の時代劇『殿、利息でござる!』には、原作者で平成の司馬遼太郎とも呼ばれる歴史学者・磯田道史がちょんまげに裃姿で登場している。演じている役は、郡奉行(こおりぶぎょう)・今泉七三郎。台詞はないが役名がちゃんと付いているのだから、エキストラではない。

映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」の舞台挨拶に登場した岩田剛典

また、6月4日から公開される、岩田剛典と高畑充希のラブストーリー『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』。原作者は、『阪急電車』『図書館戦争』など映画化された作品も多い人気作家の有川浩。彼女もこの映画に出ている。登場するのは、終盤のパーティ・シーン。これも、その他大勢ではなくてちゃんと役柄があり、それは作家に関連する仕事の人。気になる人はご確認あれ。

このように、作品に縁のある人がゲスト的な意味合いでワンシーンだけ登場するのを「カメオ出演」と言うのだが、その多くはパーティなど大勢が出ているシーンが多い。同じようにパーティ・シーンに原作者がカメオ出演して話題になったのが、斬新なトリックを用いてアイドルたちの内面に迫った映画『ピンクとグレー』だ。物語の中盤にあるパーティのシーンで、主演の中島裕翔と菅田将暉の後ろで、グラス片手に立ち話をしているのが原作者の加藤シゲアキだ。加藤は作家であると同時に、現役アイドルでもあるので気づいた人は多かったと思う。ちなみに加藤の相手は、この映画の監督の行定勲で、つまりこのシーンでは、主演の2人の後ろで原作者と監督が立ち話をしていたのだった。

そういえば、本連載の第1回目に採り上げた『俳優 亀岡拓次』にも原作者が出演していた。山崎努扮する巨匠監督の前で、安田顕演じる主人公・亀岡と法師武者姿で殺陣のリハーサルを演じているのが、原作者の戌井昭人だった。もっとも戌井自身がパフォーマンス集団の主宰者で役者でもあるので出演していても違和感はない。ただ、彼は作家としてこれまで5回も芥川賞候補となっており、今後受賞する可能性も大きく、そのときにはこのシーンが映像資料として用いられるかもしれないので、いまのうちにツバをつけておいた方がいいだろう(なんのこっちゃ)。

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最終更新:5月23日(月)17時30分

Lmaga.jp