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食品安全 新規格 年度内に運用 実績増やし国際申請へ

日本農業新聞 5月23日(月)12時30分配信

 食品製造の安全管理に関する日本発の民間規格が夏にも決まり、今年度中に認証が始まる。1年間で10件以上の認証取得が目標で、まず国内での認証実績を増やし、来年度には国際的な承認申請を目指す。現在示されている規格の素案では、製造現場からの改善提案を安全管理に生かすことなどを盛り込んだ。日本企業が国際規格の認証を取りやすくし、輸出拡大につなげる。

大手の食品製造業者などでつくる食品安全マネジメント協会が4月、規格の素案を提示した。国際的に通用する規格は、3段階ある規格のうち最も高度なC規格で、経営に関する項目も含む。トップダウンではなく、現場が改善方法を提案するという日本の特色を踏まえた内容を盛り込んだ。 この他、中小企業も取り組みやすいよう、一般的な衛生管理を中心としたA規格、それに危害分析重要管理点(HACCP)を含めたB規格を作り、順にレベルアップできる仕組みとした。

 認証の仕組み全体は同協会が運営する。認証実績が増えれば、国際水準と同等と認められるよう海外の機関に働き掛ける段取りだ。生食や発酵食品といった日本の食文化を反映した衛生管理は、規格ではなく手引で定める方向だ。

 食品の安全性を確保するために、欧米では食品製造の各段階で安全性を点検するHACCPを事業者に義務化している。民間でもHACCPを含む安全管理規格を作り、食品の取引先に規格取得を求めるようになってきているが、日本発の国際規格はなく輸出拡大の課題となっていた。日本の食品業者は外国の慣習を背景に作られた海外規格を使わざるを得ず、解釈が難しいなど負担もあった。

 日本発の民間規格の創設を支援してきた農水省の準備委員会は4月、最終提言をまとめた。今後認証を進めるために事業者が理解しやすいよう手引を作ることや、今回規格を作った食品製造以外にも、物流など他分野で規格を作ることなどを求めた。

日本農業新聞

最終更新:5月23日(月)12時30分

日本農業新聞