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生活様式に対応、小型仏具 金沢の組合、若手が開発

北國新聞社 5月23日(月)2時59分配信

 金沢仏壇商工業協同組合の青年部有志が、現代の生活様式に対応した新デザインの仏具を開発した。香炉と花立、火立(燭台(しょくだい))で構成する「三具足」で、漆塗りや蒔絵(まきえ)、彫刻の伝統技術を取り入れ、小型の仏壇に収まるよう従来品よりもサイズを抑えた。宗派や宗教にこだわらず、「祈り」のための道具として提案し、販路開拓を図る。

 金沢仏壇の三具足は、旧来型の大きな仏壇に合わせた製品が主流になっている。ただ、近年は住宅事情の変化を受け、仏壇が小型化したほか、仏壇そのものを持たない家庭も増え、従来の三具足の需要は落ち込んでいた。

 新たに開発した三具足は金沢仏壇の特徴である塗り、蒔絵、彫刻にこだわりながら、モダンな雰囲気の製品に仕上げた。指物(さしもの)をイメージした直線的なデザインと、曲線を中心に柔らかな印象を与えるデザインの2種類を用意する。どちらのデザインも高さを抑え、三具足の中で一番大きい花立でも十数センチにした。

 小型の仏壇は一般的に宗派にかかわらず使われており、今回開発した仏具も、あらゆる宗派で利用可能なデザインとした。仏教以外の宗教でも、祈りの際に香や花、ろうそくを供えることが多いため、仏教にこだわらず、「祈り」のための道具として売り込んでいく考えだ。

 開発は、市の支援を受けて取り組んだ。青年部は、展示会などを通じて三具足をPRし、受注生産で販売する予定だ。

 開発を取りまとめた蒔絵師の大竹外司朗(としお)さん(43)は「無宗教という人でも、三具足をそろえれば、亡くなった人に祈りをささげることができる。幅広く利用してほしい」と話した。

北國新聞社

最終更新:5月23日(月)2時59分

北國新聞社