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翁長知事、オバマ大統領との面談直訴 首相は答えず

沖縄タイムス 5月24日(火)5時0分配信

 【東京】翁長雄志知事は23日、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、元海兵隊員で米軍属の男による女性遺体遺棄事件に強く抗議した。翁長氏は「事件は米軍基地がある故の犯罪であり、大きな怒りと悲しみを禁じ得ない」と憤った。沖縄の現状を伝えるために、オバマ米大統領と面談する機会を設けるよう首相に求めた。また、日米地位協定の改定を含めた抜本的な対策を講じるよう併せて求めた。
 安倍首相は綱紀粛正と再発防止の徹底を米国側に求めた経緯を説明。伊勢志摩サミットに合わせて来日するオバマ大統領との日米首脳会談で、厳正な対処を求める考えを伝えた。翁長氏が要望した面談への返答はなかった。
 翁長氏は会談で「綱紀粛正とか徹底した再発防止はこの数十年間で何百回も聞かされた。現状は何も変わらない」と強調。オバマ氏との面談については、米軍基地の大半を預かる県知事として「県民の生命や財産、将来の子や孫の安全安心を守るために、ぜひとも直接話をさせていただきたい」と要請した。
 その上で「安倍内閣は『できることはすべてやる』といつも枕ことばのように言うが、『できないことはすべてやらない』としか聞こえない」「地位協定の下では、米国から日本の独立は神話であると言われているような気がする」などと強い憤りを示し、地位協定の改定を求めた。
 安倍首相は「事件はあってはならないものであり、非常に強い憤りを覚える。オバマ大統領に対しても国民の気持ちを踏まえて厳正な対処を求めていきたい」と応じた。
 会談に同席した菅義偉官房長官は記者会見で、翁長氏からのオバマ氏との面談要望に関し「一般論として安全保障や外交に関わる問題は、中央政府間で協議されるものだ」と、否定的な見解を示した。事件後、翁長氏と首相の会談は初めて。会談は約10分間で冒頭の撮影以外は非公開だった。
 安慶田光男副知事は24日、外務省で武藤容治副大臣、防衛省で若宮健嗣副大臣と面会し、抗議する予定。

最終更新:5月24日(火)12時21分

沖縄タイムス