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第69回カンヌ国際映画祭、受賞結果一覧

Movie Walker 5月24日(火)0時53分配信

第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門授賞式が現地時間の5月22日に行われた。結果は次の通り。はっきり言って、おおかたの予想を激しく覆す結果である。

【写真を見る】監督賞のクリスティアン・ムンギウ

・パルム・ドール 『I, DANIEL BLAKE』 ケン・ローチ(イギリス)

・グランプリ 『IT’S ONLY THE END OF THE WORLD』 グザヴィエ・ドラン(カナダ)

・監督賞 『GRADUATION』 クリスティアン・ムンギウ(ルーマニア)、『PERSONAL SHOPPER』 オリヴィエ・アサイヤス(フランス)

・脚本賞 『THE SALESMAN』 アスガー・ファルハディ(イラン)

・審査員賞 『AMERICAN HONEY』 アンドレア・アーノルド(イギリス)

・女優賞 『MA’ROSA』ジャクリン・ホセ(フィリピン)

・男優賞 『THE SALESMAN』 シャハブ・ホセイニ(イラン)

・カメラ・ドール(新人監督賞) 『DIVINS』 ウダ・ベンヤミナ(フランス)[監督週間より受賞]

ううむ。こんなにブーブーとクロージング・セレモニーを記者席で見ている人々からブーイングが上がった年も珍しい。カンヌ国際映画祭の記者及び評論家の評価と審査員の評価は相容れないとわかっていても、ブーブー言いたくなるのは、筆者自身もよく、わかる、という結果になった。審査員賞・アサイヤスの監督賞に関しては作品に対する日報の評価は低く、まさか?なんでやねん?と思ったのは筆者だけではなかった、のだ。

日報の評価が高かった『トニ・アードマン』は国際批評家連盟賞の長編コンペ部門を受賞したが、本選には漏れたという結果になり、何かしらは賞に絡むだろうと期待していた人々の気持ちを裏切ることになった。

と、言って、今回の賞の行く先を全部否定する気はない。ケン・ローチのパルム・ドール受賞は素直に嬉しいし、そこまではと思いながらも筆者が誰にあげたいかといえばローチ、と答えていたものである。女優賞のジャクリン・ホセも、ソニア・ブラガと競合する演技であったと思う。ファルハディの受賞も妥当だと思うし、ドランの受賞も毎回何かチャレンジをしてみる果敢さは評価できると思う。

審査員の会見では当然記者たちが思いのたけを審査員にぶつけるわけだが、審査員の答えは決まっている。「我々は批評家のために映画を作っているわけではないし、選んでいるわけではない。映画そのものの作家の挑戦に対して討議してきたのだ。映画に対して優劣をつけるのが映画祭の役割ではない。どの作品も素晴らしいが残念ながら賞は8つしかないのだ」審査員の言うことをまとめるとこんな感じである。

メインの三賞、パルム・ドールとグランプリと監督賞の作品については他の賞と同時受賞は避けて欲しいという映画祭の要望もある。『THE SALSMAN』の脚本賞と男優賞受賞は一応OKということだ。その辺りを考えるとバランスについても考慮した結果なのではないかと推測できる。ともあれ、これが第69回のカンヌ国際映画祭が出した結果なのである。【文/まつかわゆま】

最終更新:5月24日(火)0時53分

Movie Walker

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。