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日本でも「物言う株主」が活発化する 参謀としての企業弁護士とは

THE PAGE 6/10(金) 13:20配信

 企業弁護士という存在は、世の中では知られているようで実はあまり知られていない存在だ。おそらく一般の方々の間にある弁護士は、ドラマに出てくるような刑事弁護で活躍しているイメージが強い。しかし、日本を代表するローファーム「西村あさひ」の弁護士インタビューで構成した『世界を切り拓く ビジネス・ローヤー 西村あさひ法律事務所の挑戦』(中央公論新社)を読むと、そのイメージはがらりと変わる。

 ビジネス・ローヤー(企業弁護士)の実像とは何か? THE PAGE では本書に登場する太田洋弁護士にビジネス・ローヤーの仕事の実像や、専門分野の一つであるアクティビストファンドの現状などについてインタビューした。

動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=vqG0icJuu-Q
※インタビュー全編(23分)は、有料でご覧いただけます

企業を法務面で支える「参謀」である

 太田氏は「日本の企業が国境を越えてグローバルにビジネスを展開する中で様々なリーガル上の問題が出てくる。ビジネス・ローヤーはあまり表には出ないものの、それら問題を法務の立場から『参謀』として企業を支える存在だと思っています」と話す。

 太田氏によると、日本のビジネス・ローヤーが取り扱う分野やその範囲が拡大してきたのは、1997年の日本の金融危機がきっかけになったという。それまでは、企業のリーガル面でのサポートはかなりの部分についてメーンバンクが果たしてきた部分が多かったが、金融危機、その前後のバブル崩壊で、従来のようなメーンバンクシステムが崩壊した。その結果、企業のリーガルニーズが拡大して現在に至っていると見る。

アクティビストファンドに備える

 太田弁護士が専門分野の一つとしているのは「物言う株主」と言われる「アクティビストファンド」への対応業務だ。企業サイドに立って、様々な助言などを行う。実は今、世界的にはアクティビストファンドは隆盛の時期を迎えている。世界的に金融緩和が続いてきた結果、「カネ余り」の状態が起きているからだ。

 日本では2000年前後からスティールパートナーズや村上ファンドに代表される勢力が出現し、その後、リーマン・ショック前までは、企業がため込んでいる資金を株主のために吐き出させる活動が多かった。それが、リーマン・ショック後には欧米で様相が変化する。特に米国のアクティビストファンドは企業に「選択と集中」を迫り、得意分野に集中するよう求める面が強まっているからだ。

 太田氏は「長い目でみるとこうしたアメリカ型のアクティビストファンド・機関投資家が増えてくるのは間違いないだろう」と指摘する。真に企業価値の最大化や持続的な成長に資するようなアクティビストファンドの提案であれば積極的に企業として受け入れる価値がある、というのが太田氏の考えだ。

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最終更新:6/10(金) 13:20

THE PAGE

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