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ファンは“おいてけぼり”?物議を醸す「コリジョンルール」と「ビデオ判定」

ベースボールキング 5月24日(火)7時30分配信

混乱を呼ぶ「コリジョンルール」

 今季からプロ野球で導入された「コリジョンルール」。捕手と走者の衝突回避を目的とした、選手の安全を守るための新ルールであるが、開幕から約2カ月経ったここまでの段階で多くの混乱が生じている。

 混乱を呼ぶ大きな原因となっているのが、「コリジョンルール」の導入に伴い、昨季まで本塁打や外野フェンス際の飛球に限定されていたビデオ判定が、今季から本塁でのクロスプレーでも適用されることになったことだろう。

 ここまでの2カ月間、ビデオ判定を巡って様々な混乱があった。
 
 5月11日、甲子園で行われた阪神-巨人戦のワンシーン。3回表、二死二塁で脇谷亮太がセンターへ安打を放つと、二塁走者がホームへと突っ込む。しかし、阪神はこれを大和の好返球でアウトに。3アウトでチェンジとなったが、巨人の高橋由伸監督は審判にプレーの確認を要求。リプレイ検証の結果、判定がアウトからセーフに覆った。

 理由としては、阪神の捕手・原口文仁が送球を受ける際に少し下がってしまったことで、足がホームベースを跨ぐような形になってしまったことだ。走路の妨害が認められ、「コリジョンルール」でセーフに。

 これには金本監督も猛抗議に出たが、ビデオ判定の末に覆ってしまった判定は再び覆ることはなく、結局二死から仕切り直しに。阪神はそのイニングで失点を重ね、試合も落としている。

「コリジョン」のためだけのビデオにあらず...

 しかし、混乱しているのは現場の選手や監督だけではない。ファンにまで及んでいる。

 事件が起こったのは5月22日、西武プリンスドームで行われた西武とソフトバンクの一戦。1点を追うソフトバンクは3回、一死三塁の場面で、本多雄一がレフトへの飛球を放つ。かなり浅かったが、三塁走者の城所龍磨はタッチアップして本塁に突入。ヘッドスライディングも及ばず、判定はアウトとなった。

 しかし、走ってきた城所は必死のアピールでセーフを主張。ベンチから飛び出した工藤公康監督が審判団に抗議すると、数分間に及ぶ検証の結果、審判団は判定を変更。アウトがセーフに覆った。

 このプレーを振り返ってみると、西武の捕手・岡田雅利は走者の走路をしっかりと開けている。「コリジョンルール」には違反していないが、スローで確認すると城所の手がわずかに早くホームベースに触れている。つまり、最初のアウトの判定が誤りで、それが正しい判定に訂正されただけなのだ。

 これのプレーを巡っては、インターネット上で様々な意見が飛び交った。

「コリジョンかどうかの判定ならわかるけど、明らかにコリジョン関係ないのに」
「コリジョン関係ないのにビデオ判定って許されるの?」
「ホームは、監督がアピールしたら、アウトかセーフかの判定もビデオなの?コリジョン関係なく?」。


 その通り。新ルールの導入に伴って採用された本塁のビデオ判定ではあるが、実は「コリジョンルール」に触れたかどうかのみを判断するものではないのである。

 1月に導入が決まった際、NPB側からは「本塁でのクロスプレー、主に本塁での衝突プレーに疑義が生じた場合に使用」という説明が出ている。“コリジョン”に関係なく、微妙なタッチプレーに対してもビデオ判定が適用されることが当初から決まっていたのだ。

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最終更新:5月24日(火)7時30分

ベースボールキング

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